著者
小池 友和 藤谷 順子 西垣 有希子 安藤 武 關口 相和子 山下 祥平 川村 和也 藤江 正克
出版者
公益社団法人 埼玉県理学療法士会
雑誌
理学療法 - 臨床・研究・教育 (ISSN:1880893X)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.36-39, 2017 (Released:2017-04-27)
参考文献数
8

呼吸リハビリテーションにおいては胸郭可動域を改善させることによる換気量の増大が期待されている。胸郭拡張差と肺活量の関係は諸家により検討されているが,胸郭拡張差と一回換気量に関しての報告は少ない。今回我々は,胸郭計測システムを用いて胸郭可動域と深呼吸時の換気量の関係について検討した。胸郭拡張差と最大吸気量には相関が認められ,胸郭拡張差1 cmにあたり剣状突起高では男性約168.8 ml,女性約458.9 ml換気量が増えており,第10肋骨高では男性約229.0 ml,女性では約326.0 ml換気量が増えていた。性差等を考慮する必要があるものの胸郭の可動域の改善が換気量の増大につながることがわかった。