著者
西岡 豊弘 森 広一郎 菅谷 琢磨 手塚 信弘 武部 孝行 今泉 均 久門 一紀 升間 主計 中井 敏博
出版者
日本魚病学会
雑誌
魚病研究 (ISSN:0388788X)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.69-72, 2010-06-15

クロマグロの種苗生産中に発生した大量死の原因についてウイルス学的に検討した。大量死は主にふ化20日齢までの仔魚に発生し、一部の事例では死亡魚の中枢神経系および網膜組織に顕著な空胞形成が認められ、それらの病変部にベータノダウイルスの抗原が蛍光抗体法により検出された。またPCRおよびウイルス分離試験においても本ウイルス(RGNNV遺伝子型)の存在が確認された。これらの結果から、VNNがクロマグロ仔魚の大量死に関与していると考えられる。
著者
藤原 聡史 福井 康雄 伊達 慶一 齋坂 雄一 上月 章史 尾崎 和秀 中村 敏夫 志摩 泰生 西岡 豊
出版者
日本腹部救急医学会
雑誌
日本腹部救急医学会雑誌 (ISSN:13402242)
巻号頁・発行日
vol.35, no.5, pp.679-682, 2015-07-31 (Released:2015-10-31)
参考文献数
19

症例は84歳女性で高血圧症,関節リウマチ,逆流性食道炎がありcelecoxib,lansoprazoleなど内服中であった。発熱,下痢,血便が出現し,発症から17時間後に前医で腹膜刺激症状を指摘された。腹部単純CTで穿孔性腹膜炎が疑われ,当科に紹介された。腹部CTで結腸脾弯曲部からS状結腸にかけて壁外にair densityを伴う全周性の壁肥厚を認めた。虚血性腸炎による後腹膜穿通と診断し緊急手術を施行した。手術所見では下行結腸壁が菲薄化,穿孔しており,穿通部位を切除しハルトマン手術を施行した。病理組織学的検査でcollagenous colitisと診断された。celecoxib,lansoprazoleの内服を中止し,術後12ヵ月以後再燃なく外来経過観察中である。