- 著者
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松岡 渓太
西本 祥大
中城 登仁
- 出版者
- 一般社団法人日本脳神経外科コングレス
- 雑誌
- 脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
- 巻号頁・発行日
- vol.31, no.11, pp.720-724, 2022 (Released:2022-11-25)
- 参考文献数
- 11
- 被引用文献数
-
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近年脳静脈洞血栓症 (cerebral venous sinus thrombosis : CVST) の原因として, 遺伝性素因や外傷などに加え, 貧血がリスク因子となることが報告されている. また, これまでの報告は単一のリスク因子に関するものが多く, 複数のリスク因子の関連性については不明な点が多い. 今回経口避妊薬の内服中に大球性貧血を合併し, 脳皮質下出血で発症したCVSTを経験した. 本症例ではビタミンB12欠乏に関与した凝固異常が発症に関与したと思われ, 抗凝固療法に加え貧血治療を行いCVSTの改善を認めた. CVSTは複数のリスク因子を有する場合もあり, それぞれに対する検索と治療が必要であると考えられた.