著者
西村 徹
出版者
山梨英和学院 山梨英和大学
雑誌
山梨英和短期大学紀要 (ISSN:02862360)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.50-43, 1997-12-10 (Released:2020-07-20)

企業内の研究所では、新技術・新製品開発が日夜進められている。この開発過程の中で発生する科学技術情報は、機密情報として、厳重な情報管理がなされており、簡単には社外に発表はできない仕組みになっている。そのために、企業では、いち早く科学技術情報を入手するために、「公開特許公報」を情報誌として重視し活用している。また、学会の年会等で配付される「講演要旨集」は、開催当初は情報価値が高いが、時間の経過と共に情報価値は落ちる。企業内技術情報が、オリジナルな、まとまった学術論文として、学協会等の学術雑誌に発表されるのは、長い時間を経過した後であり、情報としては古くなってからである。着想から発表までのタイムラグは、早くても数年を要しているであろう。