著者
角岡 賢一
出版者
龍谷大学
雑誌
龍谷紀要 (ISSN:02890917)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.1-13, 2011-09-30
著者
角岡 賢一
出版者
龍谷大学
雑誌
龍谷紀要 (ISSN:02890917)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.157-173, 2007-09

この小論では、日本語方言区分の実際と基準について論じる。一般的に現代日本語は、東日本・西日本・九州・琉球という四大方言への区分がなされる。他方でアクセントによる区分では、無型・一型・二型という理論面から分類され、主要方言の大部分は二型アクセントに属す。いずれの区分においても、人口の多い方言が有力であるという実態が観察される。これは日本語のみならず、世界中で多くの言語または方言においても同様である。これを方言における人口優位の原則として仮説化し、検証する。東日本・西日本・九州・琉球という大区分では、この順で人口が多く、東日本方言の優位性が裏付けされている。これを絶対的人口優位原則と仮定する。それぞれの大区分において小区分する際も、人口の多い小区分が優位となる。これを相対的人口優位原則と仮定する。東日本においては東京方言、西日本方言においては京阪方言、九州方言においては博多方言がそれぞれ優位である。これら小区分間の相対的な優位性も、人口によって順位が定まってくる。
著者
角岡 賢一
出版者
龍谷大学
雑誌
龍谷紀要 (ISSN:02890917)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.169-189, 2008-01

この小論では、仏教語彙が本来の教義を離れて意味が一般化した過程を語彙誌的に跡付ける試みを行う。まず直近20年間の新聞記事をデータベースによって検索し、共時的視点から分析を行う。次に時代を遡り、本来の意味から逸脱し始めたのがどの時代であったかを探る。検証の対象としたのは、次の八語彙である。他力本願、お題目、一蓮托生、億劫、極楽浄土、唯我独尊、後生大事、〓啄同時各語彙が新聞記事でどのように用いられているかによって、仏教語彙本来の意味であるか一般化した意味かに分類した。その比率の比較は、語彙項目毎に大きな偏りがあった。「極楽浄土、〓啄同時」の二語は九割以上という高率で本来意味での記事が見られた。それ以外の六語はいずれも、この比率が一割未満であるという極端な偏りが見られた。
著者
角岡 賢一
出版者
龍谷大学
雑誌
龍谷紀要 (ISSN:02890917)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.55-75, 2010-09-30
著者
角岡 賢一
出版者
龍谷大学
雑誌
龍谷大学国際センター研究年報 (ISSN:13439413)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.49-69, 2013-03
著者
角岡 賢一
出版者
龍谷大学
雑誌
龍谷紀要 (ISSN:02890917)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.1-13, 2005-09-30

英語のオノマトペ(擬音語・擬態語)語彙は、総量としては1,500語程度で日本語よりも少ないと考えられている。この英語オノマトペ語彙を語形変化・引用性という2種類の基準で分類し、語彙化の程度を4区分するというのがKakehi(1981)の提案であった。この区分は、臨時形(nonce form)のように語彙化の程度が低い部類から順に語彙を階層化するという点で非常に有効であると思われる。語彙化の程度という基準以外にTamori(1990)の語形による分類、同じくTamori(1990)の意味による4分類など、複数の分類基準が用意されている。この小論では、これらの基準によって各語彙項目のオックスフォード英語辞書(OED)初出年代に差が認められるか否かを検証した。その結果、語彙化の程度・音節数・形態的特徴による区分では有意と考えられる差が認められた。他方で、擬音語と擬態語という区分を行った意味的基準では差が認められなかった。今回は60語程度という小規模なデータベースで試行したが、対象を拡大して同様の結果が出るか否かという点は今後の課題としたい。