著者
諸星 俊雄 菅原 龍幸
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.116-118, 1971-06-20

マーマレード作製における苦味処理過程中のナリンギン量の変化を調べた。(1)外果皮は2〜3時問水晒しすることにより80〜85%のナリンギンが除去され,3時間以後はほぼ一定の値を示した。内白部,ひょうのうは2〜3時間の水晒しで60〜70%のナリンギンが除去され3時間以後は,ほぼ一定の値を示した。(2)マーマレード作製において苦味処理を2%食塩水で30分湯煮後,1時問水晒しするか,または45〜60分湯煮し水晒しを行なわない条件でも,従来の一般的作製法にみられる苦味処理を長時間行なって作製した製品と苦味,果皮の硬さ,総合などの点で変らぬものができた。おわりに試料入手に御協力していただいた向笠進氏ならびに本実験に御協力していただいた川野和子,木村澄子,室橋晶子さんに感謝いたします。
著者
諸星 俊雄 菅原 龍幸
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.46-48, 1973-02-20

マーマレード作成中における苦味処理過程中のリモノイド量の変化を調べた。その結果, リモノイドはナリンギンに比べ, 水に不溶または難溶であるが, 外果皮を2%食塩水で3時間で水晒しすることにより25%前後除去され以後ほぼ一定の値を示した。水で行うと3時間ではリモノイドはほとんど除去されないが12時間では食塩水の場合と同程度除去されるようであった。また外果皮を30~40分湯煮すると30%前後のリモノイドが除去された。内白部, ひょうのうは3時間の水晒しで12%, 2%食塩水で25%程度のリモノイドが除去された。