著者
何 毅 謝 浩然 宮田 一乗
雑誌
研究報告コンピュータグラフィックスとビジュアル情報学(CG) (ISSN:21888949)
巻号頁・発行日
vol.2022-CG-187, no.1, pp.1-9, 2022-09-07

単視点画像からの 3D モデル再構成はディープラーニングの発展により大きな進歩を遂げたが,主流のテンプレートメッシュの変形による再構成手法は衣服などの非水密 3D モデルの再構成には不向きとされている.また,手書きスケッチは手軽にデザイン案を出せるため、画像入力による手法より使いやすい.本研究では,手描きスケッチ入力から 3D 衣服モデルを生成できる衣服デザイン支援システムを提案する.既存研究と異なり,提案手法は入力スケッチ画像から目標となる 3D モデルの符号なし距離関数 (UDF) を推測し,算出した UDF からメッシュの抽出を行う.さらに,Marching Cubes により生成されたメッシュの編集も可能となった.提案システムで生成した衣服モデルに対し,定量評価と主観評価両方で本研究の有効性を確認した.
著者
楠木 幹也 謝 浩然
出版者
情報処理学会
雑誌
インタラクション2023
巻号頁・発行日
vol.1B-45, pp.317-321, 2023-03-01

近年,折り紙構造を用いた柔らかいロボットアームの研究が盛んに行われている.本研究では,代表的な円筒折り紙構造による軽量型ロボットアームの制作に着目し,実際の制作コストや体験の評価実験を行う.具体的には,Twisted Tower,吉村パターン,Kreslingパターンの3つの円筒型折り紙構造を手折りしてもらう制作評価実験を実施した.制作評価実験では,それぞれの折り紙構造について,規定時間にわたる制作作業を行ってもらった後,NASA-TLX法を用いたアンケート評価を実施した.実験結果として,Twisted Tower,吉村パターン,Kreslingパターンの順に制作負荷が高いことが明らかになった.
著者
吉田 匠吾 謝 浩然 宮田 一乘
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:21888760)
巻号頁・発行日
vol.2020-HCI-186, no.13, pp.1-6, 2020-01-08

近年,拡張現実や複合現実などの技術が発達しているものの,仮想モデルと現実世界の自然な合成は依然として挑戦的な課題である.この課題に対し,本研究ではプロジェクタによる歪像画のリアルタイム投影技術を提案する.提案技術により,AR システムで多用されるディスプレイを介することなく,リアルタイムに立体感を知覚させる映像を表示することができる.提案手法は,VR システムを用いたルームスケーリング,投影映像のブレ補正によるスムーズな映像の提示,トラッカーによるメッシュ生成を用いた仮想空間と実空間のオブジェクトの位置合わせの 3 段階の処理で構成する.また,プロジェクタやトラッカーをウェアラブルデバイス化することで,様々な方向や角度からの投影や移動が可能である.提案システムにより,スマートフォンや AR グラスのようなディスプレイを介さず,仮想オブジェクトの実在感をユーザに与えることを可能にする.仮想オブジェクトの実在感が向上することにより,癒しや介護の分野に活用することや,新しいエンターテインメントの提供などが期待できる.