著者
眞壁 優美 中山 由佳 谷井 潤郎
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.110-116, 2009 (Released:2015-03-20)
参考文献数
12
被引用文献数
2

うどんの物性に及ぼす塩類の影響について検討するため,種々の塩類と市販塩を用いて調製したうどんの物性評価を行った。また,市販塩については,官能評価を行い,うどんの食感に及ぼす影響について検討した。 生うどんの物性については,各塩類の影響が見られ,生うどんの生地における伸びやすさについては,塩化カリウムを用いた生地が最も伸びやすく,硫酸カルシウムを用いた生地が最も伸びにくく硬いことが分かった。市販塩を用いた場合,塩種による差が見られたが,その差は小さかった。 ゆでうどんについては,塩化マグネシウムおよび塩化カルシウムを用いたうどんについては軟らかい傾向が見られたが,生うどんの場合と比較し,各塩類の影響は小さくなることが分かった。市販塩を用いた場合,物性評価,官能評価の結果に差はなく,いずれの塩を使っても食べたときの食味には大きな違いはないことが分かった。