著者
島田 敬士 谷口 倫一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.198, pp.229-234, 2008-08-29

本稿では,追加学習型の自己組織化マップである密度可変型自己組織化マップを利用することで,ビジョンベース実時間モーションキャプチャシステムにおける特徴点検出精度を向上させる芳法を提案する.ビジョンベースモーションキャプチャシステムでは,人体の頭部や手足などの3次元座標を安定して取得することが求められる.しかし,オクリュージョンや見えの違いによって,必ずしも常に安定した特徴点抽出が行われるとは限らない.そこで,特徴点抽出に成功したときの情報を自己組織化マップで追加学習する.一方で,モーションキャプチャシステムが,特徴点の一部の抽出に失敗したときには,抽出に成功した情報のみを利用して,抽出に失敗した特徴点を補完することが可能である.このとき重要なのは,特徴点情報を追加学習するか想起するかを選択する部分である.これには,特徴点に信頼度を定義し,その信頼度に応じた処理の選択を行わせる.本稿では,実験結果とともに本手法の有効性を示す.
著者
野見山 英登 有田 大作 谷口 倫一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.611, pp.29-34, 2007-03-16

著者らは,仮想環境中のキャラクタが行う衝突回避動作の実時間生成について研究を行っている.既存の衝突回避動作の生成手法では,膨大な事前情報を用いることで高速な動作生成を行う.そのため,生成動作の多様化により動作生成時間が増加してしまうという欠点を持つ.そこで本稿では,モーションキャプチャデータの主成分を用いたコンフィギュレーション空間の低次元化を提案する.低次元化により,モーションデータから得られる人間の自然な姿勢のみを表現するコンフィギュレーション空間を構成し,事前に取得すべき情報の削減を行うことができる.この提案手法によって高速で頑健な衝突回避動作生成が行なえることを,従来の確率的ロードマップ法による動作生成との比較実験を行うことにより示す.