著者
益岡 了 谷本 尚子 中原 嘉之 尾崎 洋 川合 康央 池田 岳史
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.63, 2016

現在のオーディオ開発には、未だコンポーネント型オーディオ的なデザイン価値が強く残る。そのことがオーディ装置としての発展を阻害し、生活環境の変化、PCや携帯端末を使った音楽再生の大衆化との不均衡を生じさせた可能性も否定出来ない。本研究では一体型オーディオシステムの有意性を活かして、回路全体の効率化を図り、USB-DAC以降の増幅率の最適化・増幅回路間の適合によって、ボリューム部の排除と安定性の高い回路の実用化を図る。また各電子部品の選別やスピーカーユニットの支持方法の改善によって音響特性の改善を実施する。市場の要求からスピーカーユニットの特性に合致する十分な容量を満たす非直方体形状のエンクロージャーの採用は難しいが、本制作では音響的特性を優先した容量の確保と造形上の工夫を優先した。特にユーザーのライフスタイルへの適合を考慮した場合には、設置や配線が簡易なアンサンブル型オーディオが支持される傾向が見られた。「非直方体エンクロージャー」や「ハイブリッド型バッフル板」採用の音響上の利点も確認出来た。
著者
益岡 了 谷本 尚子 尾崎 洋 池田 岳史 川合 康央
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.11, 2014 (Released:2014-07-04)

フレンチトーストピクニックは、2000年金津創作の森美術館で開催された今村幸次郎氏の作品展の関連企画として開始された。車を中核としたイベントは国内各地で頻繁に実施されているが、当時福井県内では大規模な開催例が無く、他の地域の同類のイベント実績を参考にしながら、より文化政策と適合しつつ地方振興としての側面を強調した運営が決定された。 第一回開催は、創作森美術館開館以来、最大の入場者数の動員が見られた。参加者・スタッフの感想も概ね好評であり、圧倒的な来場者数や地域振興の意義が評価され、以降の毎年開催が終了直後に決定された。 僅かな予算と限られた有志の協力で15年以上に渡って数千人規模のイベントを継続できたことは、美術館・施設の有効活用だけでなく、地域全体へ波及と活性化との視点からも注目できる。 現在では、旧車の同乗走行会も実施され、これは年少から壮年まで参加者に好評であり、文化遺産の学習体験の機会とも考えられる。希少車の実走行を含めた展示は注目され、雑誌や新聞、テレビの取材も増えた。この様に北陸地域の車文化を全国に伝え、活気ある交流の場として、地域振興の舞台として、その存在が知られつつある。