著者
豊岡 利正 山崎 壮 谷本 剛 佐藤 恭子 佐藤 道夫 豊田 正武 石橋 無味雄 義平 邦利 内山 充
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.820-822, 1991-03-25 (Released:2008-03-31)
参考文献数
9
被引用文献数
27 42

To identify chemical contaminant(s) associated with eosinophilia-myalgia syndrome (EMS), case and control lots of tryptophan were analyzed by HPLC with both UV and FL detection. Numerous contaminant peaks appeared on the chromatograms and some of them were identified as 5-hydroxytryptophan, indol aldehyde, indol, etc. from the retention time of authentic compounds. Among these, three peaks were significantly associated with case lots. One corresponds to di-tryptophan aminal of aldehyde (peak E). Ohters are unknown contaminants, UV-5 (FL-7) and UV-28 (FL-36). The structural elucidation and toxicological implication of UV-5 (FL-7) are currently in progress.
著者
豊岡 利正
出版者
静岡県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

指定薬物の構造は、フェネチルアミン系、トリプタミン系、ピペラジン系に大別される。初めに比較的安価な装置を用いた指定薬物の一斉分析法の開発を目的として、酸化還元反応を利用した電気化学検出法を開発した。次に、蛍光標識試薬で誘導体化後、HPLCで分離し、質量分析計で検出した。本法は、蛍光標識しているため選択性が向上し、また、質量分析計で検出しているため、高感度で定量できるうえ、微量の未知化合物の定性分析を行うことができ優れた分析法となった。これらの分析法を用いて、市場に出回っていた各種形態の試料を分析し、薬物を特定しその含有量を測定することができた。さらに、フェネチルアミン系乱用薬物を中心とする違法ドラッグ成分のキラル誘導体化法を利用した光学異性体分離法および迅速かつ簡便な一斉分析法の開発を実施した。12種類のフェネチルアミン系違法ドラッグ成分の光学異性体が良好に分離された。本法により、過去に流通していた製品中の分析に適用したところ、フェネチルアミン系乱用薬物成分の各エナンチオマー成分を完全に分離定量できた。