著者
藪田 佳代 安藤 まり 豊瀬 恵美子
出版者
帝京短期大学
雑誌
帝京短期大学紀要 (ISSN:02871076)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.35-40, 1993-12-10

本調査では、女子短大生における飲み物の摂取の実態を、把握することを目的として、本学短大生466名を対象に、朝・昼・夕・間食における飲み物についてのアンケート調査をし、次の結果を得た。1)朝・昼・夕の主食は、御飯が最も多く、その時の飲み物は、お茶類が高い値を示した。昼食では、砂糖の添加されている飲み物が多く飲まれていた。主食がパンの場合は、他の主食に比べ、ジュースの割合が高かった。2)調査した学生の80%の者が、1日1回は間食を摂っており、昼食後〜夕食前、夕食後に摂った者が、朝食後〜昼食前の約4〜5倍いた。間食の飲み物では、砂糖の添加された物が多く飲まれていた。3)朝・夕食は家で、昼食は学校で摂ったと答えた者が多く、間食は場所を問わず摂っていた。飲み物の形態は、朝・夕食は、自分で作った者が多く、昼・間食では、缶、ビン、その他(パック等)の飲み物が多かった。4)1日の缶入り飲み物の摂取状況は、1缶(53%)、2・3缶(13%)、飲まなかった(34%)であった。1週間の摂取状況は、3〜5缶と答えた者が78%と多かった。5)飲み物の選択基準としてあげたうち、多かった物は、嗜好、食べ物との組合わせであった。その中でも、嗜好と答えた者は、全体の60%を占めていた。
著者
豊瀬 恵美子
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.99-106, 1985

商船船員は海上生活者で, 陸上生活者と異なり, 情報化社会から隔たった社会ということができる。その上, 職住一体であり, 仕事休みの時も同じ環境にいる。<br>このように, 特殊な環境で生活する商船船員の健康を管理する上で, 食事量, 食欲, 気分 (快感, 不快感に関する心の状態) について, どのような意識をもって食事をとっているかを知り, 食事作りに対応することは必須のことである。<br>このような観点から, 航海中の船員の食事量, 食欲, 気分について調査を行い, <i>x</i><sup>2</sup>検定および林の数量化理論第III類により解析し, 検討して以下のように要約した。<br>1) 食事量では,"多い"で朝食と昼食に有意の差がみられた (<i>x</i><sup>2</sup>検定)。<br>2) 食欲では,"旺盛"で夕食,"少ない"で朝食と夕食に, 気分では"不快"で朝食に有意差がみられた (<i>x</i><sup>2</sup>検定)。<br>3) 林の数量化理論第III類による食事意識の解析結果, 第1および第2相関比軸の2次元表現図による各変量のグループ分けによる船員の食事意識は3つのグループに分かれた。 Iのグループは食欲・気分はふつうだが量が多いと思っている人々, IIのグループは食欲がなく不快で食事に不満をもっている人々, IIIのグループは食欲旺盛, 気分快適で船内食に不満をもたない人々であった。
著者
加藤 由美子 豊瀬 恵美子
出版者
帝京短期大学
雑誌
帝京短期大学紀要 (ISSN:02871076)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.21-24, 2004-03-31

幼児を体格指数で3群(正常群、やせ群、肥満群)に分類し、その食事状況とTC・TGとの関連を比較、検討し以下の様な知見を得た。1)総コレステロール・中性脂肪値は、正常値よりやせ、肥満群が高く、正常群と肥満群の中性脂肪値には有意差が見られた(p<0.05)。2)食物摂取頻度で、やせ群は正常群に比べ野菜ソテーの摂り方が有意に少なく(p<0.01)、肥満群は正常群に比べ野菜、野菜ソテーの摂り方が有意に少なかった(p<0.05/p<0.01)。3)よく食べるおやつで、やせ群はスナック菓子、プリン・ゼリー類、チョコレート、煎餅が多く、肥満群は菓子パン、キャラメル・飴類、饅頭・羊羹類が多く有意差が見られた(p<0.001)。4)よく食べる夜食で、やせ群は菓子パン、キャラメル・飴類、饅頭・羊羹が多く、正常群は煎餅、チョコレート、プリン・ゼリー類が多く有意差がみられた(p<0.001)。5)総コレステロール・中性脂肪値は、正常群が最も低く、3群間の野菜、おやつ、夜食の摂り方に関連があると推論された。
著者
加藤 由美子 串間 美智子 豊瀬 恵美子
出版者
帝京短期大学
雑誌
帝京短期大学紀要 (ISSN:02871076)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.27-35, 1999-04-26

身体障害者の食生活指導をするため、東京都多摩身体障害者SP利用者の食生活調査を行い、その結果を検討して以下の様にまとめた。(1)SP利用者の1/3は脳血管疾患者であった。(2)SP利用者の運動習慣者の割合は健常者よりも高く、肥満者は健常者よりも少なかった。(3)3食の食事バランスの良い者が50%以上いたが、残りの者は食事バランスも悪く、食事パターンの無い者であった。又、病後の食生活が従来と変わらない者が56%いた。(4)体に障害を持ちながら自分で食事作りをしている者が1/3、一人で食べている者が1/4いた。(5)数量化I類でみて、肥満度の関連の高い因子は、栄養バランスの悪い者と、夕食の食事内容がパターン化してない者、岨嚼の早喰いをする者であった。