著者
金丸 斗生 蟹澤 功樹 赤坂 幸亮 一色 正男 難波 貴代 安部 惠一
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.143-144, 2019-02-28

大規模災害時、要配慮者を含む避難者が避難所に入所する際、避難者の身体的精神的な状態によって色分けし,緊急時の搬送先(病院,福祉施設,隔離した小部屋等)の区分を行う避難所管理システムを開発した。避難者の色区分は要配慮者向けトリアージによって行う。本提案のトリアージは3回以上行うことを想定とし,1次トリアージでは避難所スタッフによる外観での判断,2次トリアージでは問診票,3次トリアージでは医療スタッフよる診察によって色区分を決定する。避難所入所の際にフルカラーLEDを搭載したリストバンドを全員に配布し,トリアージによって決定された色をLEDに反映させることで,一目で避難者の搬送先及び区分を識別できるシステムとした。また,配布するフルカラーLED搭載のリストバンドと避難所管理システム本体との通信には多数のノードと通信ができ,省電力型無線通信規格であるIEEE802.15.4を採用した.
著者
赤坂 幸亮 大曽根 諒 天城 康晴 山口 高男 安部 惠一
雑誌
研究報告コンシューマ・デバイス&システム(CDS) (ISSN:21888604)
巻号頁・発行日
vol.2017-CDS-18, no.24, pp.1-9, 2017-01-13

本稿では,大規模災害発生時,ICT (Information and Communication Technology) を用いて避難者情報を収集し,救援ニーズを含む避難者名簿等を迅速に作成 ・ 発信,かつ避難者の在席状況を管理する避難所管理システム (Refuge Management System: 以下 RMS と呼ぶ)を提案する.我々が提案する RMS は,電力 ・ 通信インフラ断絶時を想定して稼動させるため,市販の組込みシステムを活用して一層の RMS の省電力化を行った.また RMS は太陽光発充電システムで充電したバッテリユニットを主電源としている.この 1 台の鉛バッテリユニット (DC12V,電流容量 20Ah) で約 3 日間 RMS を稼働すること (常時 LCD バックライト OFF のとき) ができる.さらにバッテリ交換時 RMS の電源をシャットダウンせずに満充電したバッテリと交互に交換する技術により,RMS の稼働時間を延長できた.さらに本稿では我々が開発したプロトタイプを実際に多くの方々に見てもらい,アンケート調査を行った.このアンケート調査の結果より,本研究で提案する RMS の有効性を確認できた.