著者
赤繁 悟 平田 靖 高山 恵介 空本 季里恵
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.762-767, 2005 (Released:2005-10-07)
参考文献数
23
被引用文献数
2 11

養殖マガキの酸素消費量(OCR:mgO2/h/個体)と濾過水量(FR:L/h/個体)を止水条件下で季節的に測定し,マガキの大きさ(乾燥肉重量 Wd, g)に対するアロメトリー式 OCR(又は FR)=aWdb で表した。OCR の係数 a は水温 t の上昇で増大したが,係数 b は 0.75±0.10(平均±S.D.)で水温により変動せず,OCR=(0.072t-0.64)Wd0.75 であった。FR の係数 b は 0.96±0.24 で水温により変動せず,係数 a は産卵期を除いて水温上昇で増大し一次回帰式をあてはめた場合には FR=(0.70t-6.6)Wd と,また産卵期には FR=4.9Wd となった。
著者
反田 實 赤繁 悟 有山 啓之 山野井 英夫 木村 博 團 昭紀 坂本 久 佐伯 康明 石田 祐幸 壽 久文 山田 卓郎
出版者
水産総合研究センター
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.37-46, 2014 (Released:2014-10-29)

瀬戸内海の水質改善は進んだ。しかし,溶存無機態窒素(DIN)濃度の低下によって養殖ノリの色落ちが発生するとともに,漁獲量の減少が続いており,海域の生産力の低下が懸念されている。このような状況を踏まえ,瀬戸内海の今後の環境保全の在り方について環境省から意見募集が行われた。これに対応するため瀬戸内海ブロック水産試験場長会はモニタリングデータを収集分析するとともに,会員の意見を集約した。その結果,全ての府県でDIN濃度が低下していることが明らかとなった。また,ノリの生産量や漁獲量の減少が続いていることが確認された。