著者
越智 鬼志夫 片桐 一正
出版者
日本林學會
雑誌
日本林學會誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.11, pp.399-403, 1974
被引用文献数
2

幼齢林である高知県須崎市灰方と浦の内,和歌山県西牟婁郡串本町潮岬と老齢林である香川県高松市屋島の任意に選んだ枯損木から脱出した成虫の体の大きさ等を調査したところ,次のような結果を得た。1) 各測定値(頭幅,前ばね長,後ばね長,後たい節長,後けい節長,体重)の大きさは,平均値で幼齢林のものが小さく,老齢林のものが大きくなっているが,形状比(後たい節長/頭幅,後ばね長/後たい節長)は,ほとんど変わらない。2) 前ばね(さやばね)長は,モードでは老齢林のものが右に移行しているが,全体的にみた場合,右傾歪偏の型となっている。3) 体重は測定値の中で一番バラツキが大きかったが,老齢林のものほど重い個体が多くなっている。4) 後ばね長と乾体重の関係は,飽和型曲線となっていて,老齢林のものは体重の重い個体が多いので,幼齢林の延長線上にプロットされる個体が多くなっている。したがって,両者の比も老齢林のものが大きい。
著者
越智 鬼志夫
出版者
THE JAPANESE FORESTRY SOCIETY
雑誌
日本林學會誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.7, pp.188-192, 1969

本報告は,マツ類を加害する穿孔性害虫である<i>Monochamus</i>属2種,すなわち,マツノマダラカミキリ<i>M.alternatus</i> HOPE, カラフトヒゲナガカミキリ<i>M. saltuarius</i> GEBLERについて,主として飼育によってえられた成虫の羽化脱出から産卵までの生態を比較対照して論じたものである。<br> 1. 成虫の羽化脱出は,カラフトヒゲナガカミキリが4月中旬~5月上旬,マツノマダラカミキリは6月上旬~7月下旬であった。<br> 2. 後食は両種とも羽化脱出後,マッ類の芽や新条,古い枝の樹皮などで行なわれるが,マツノマダラカミキリのほうが古い枝などの樹皮を多く食べる。<br> 3. 後食を行ない,生殖器官の成熟が完了した成虫は,羽化脱出後3週間前後で産卵をはじめる。産卵は,樹皮をかじってかみ傷をつけた白色の内樹皮の間に行なわれる。<br> 4. 産卵期間は,マツノマダラカミキリが約2ヵ月,カラフトヒゲナガカミキリが約1ヵ月である。<br> 5. 1雌当たりの卵数は,卵巣小管の数では両種とも平均で21.7であったが,産卵数はマツノマダヲカミキ9が59~184, カラフトヒゲナガカミキリでは44~122であった。<br> 6. 卵期間は, 5~lO日であった。
著者
越智 鬼志夫
出版者
一般社団法人日本森林学会
雑誌
日本林學會誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.7, pp.188-192, 1969-07-25
被引用文献数
6

本報告は, マツ類を加害する穿孔性害虫であるMonochamus属2種, すなわち, マツノマダラカミキリ M.alternatus HOPE, カラフトヒゲナガカミキリ M.saltuarius GEBLERについて, 主として飼育によってえられた成虫の羽化脱出から産卵までの生態を比較対照して論じたものである。1.成虫の羽化脱出は, カラフトヒゲナガカミキリが4月中旬〜5月上旬, マツノマダラカミキリは6月上旬〜7月下旬であった。2.後食は両種とも羽化脱出後, マツ類の芽や新条, 古い枝の樹皮などで行なわれるが, マツノマダラカミキリのほうが古い枝などの樹皮を多く食べる。3.後食を行ない, 生殖器官の成熟が完了した成虫は, 羽化脱出後3週間前後で産卵をはじめる。産卵は, 樹皮をかじってかみ傷をつけた白色の内樹皮の間に行なわれる。4.産卵期間は, マツノマダラカミキリが約2カ月, カラフトヒゲナガカミキリが約1カ月である。5.1雌当たりの卵数は, 卵巣小管の数では両種とも平均で21.7であったが, 産卵数はマツノマダラカミキリが59〜184,カラフトヒゲナガカミキリでは44〜122であった。6.卵期間は, 5〜10日であった。