著者
渡部 俊太郎 足立 俊輔
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.76, no.2, pp.115-124, 2007-02-10 (Released:2019-09-27)
参考文献数
79
被引用文献数
5

超短パルス発生技術の進展について,発振器も含めた比較的小出力の領域の短パルス化,TW級高出力レーザーにおける短パルス化および高調波を用いたアト秒パルスの発生について報告する.可視域ではチャープ鏡や適応型位相制御などの技術革新によりモノサイクルに近づきつつある.高出力増幅器では主にチタンサファイアレーザーが用いられてきたが,より広い帯域が得られるパラメトリック増幅に変わりつつある.高次高調波ではアト秒パルスの発生と計測が達成され,100アト秒(attosecond,10-18秒,以降asを使用)を切るパルスが目標となっている.