1 0 0 0 OA ヒルジン

著者
辻 肇
出版者
The Japanese Society on Thrombosis and Hemostasis
雑誌
日本血栓止血学会誌 (ISSN:09157441)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.63-65, 1992-02-01 (Released:2010-08-05)
参考文献数
12
著者
辻 肇
出版者
一般社団法人 日本血栓止血学会
雑誌
日本血栓止血学会誌 (ISSN:09157441)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.187-190, 2008 (Released:2008-05-01)
参考文献数
3
被引用文献数
4 2

Point(1)ヘパリンの使用に際しては,効能・効果,原則禁忌,慎重投与に関する十分な検討を行う.(2)ヘパリンの投与法として,静脈内点滴注射法,静脈内間歇注射法,皮下注射法,筋肉内注射法が知られ,病態に応じて選択する.(3)低分子ヘパリンは,DICの治療,血液体外循環時の灌流血液の凝固阻止に用いられる.(4)ヘパリン類製剤(ダナパロイドナトリウム)は,DICの治療に使用される.
著者
嶋 緑倫 田中 一郎 川合 陽子 辻 肇 中村 伸 森田 隆司
出版者
The Japanese Society on Thrombosis and Hemostasis
雑誌
日本血栓止血学会誌 = The Journal of Japanese Society on Thrombosis and Hemostasis (ISSN:09157441)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.107-121, 2003-04-01
参考文献数
19
被引用文献数
36 26

後天性インヒビターによる出血症状は, 一般に強く, 難治性で治療に苦慮する症例も多い. 近年, 凝固検査の普及により報告例が増加しつつあるが, わが国における後天性インヒビターの実態は不明であり, 治療法も標準化されていない. そこで, 日本血栓止血学会学術検討部会凝固委員会(森田隆司委員長)が実態調査を行った. 方法は日本血栓止血学会会員を中心に1次アンケートを依頼し, 後天性インヒビターの症例を有するとの返答のあった施設に対して2次アンケート調査を依頼した(調査期間:平成13年1月より平成14年5月31日). 計75症例の後天性インヒビターの報告があった. 内訳は, 抗第VIII因子インヒビター58例, 抗von Willebrand因子インヒビター7例, 抗第V因子インヒビター5例, 抗プロトロンビンインヒビター1例, 抗XI因子インヒビター1例, 抗フィブリノゲンインヒビター1例, 抗第VIII因子+第V因子+フィブリノゲン複合インヒビター1例, 抗第VIII因子+第IX因子複合インヒビター1例であった. 男女比は <B>41</B>:34, 発症年齢の範囲は2~80歳でピークは70歳台であった. 基礎疾患のある例とない例との比は <B>29</B>:46であった. 基礎疾患や臨床背景で多かったのは自己免疫性疾患, リンパ増殖性疾患や腫瘍, 妊娠, 分娩, 糖尿病などであった. 止血療法で抗第VIII因子インヒビター例では, 第VIII因子製剤22例が最も多く使用されていたが, 有効率は低く, 活性型第VII因子製剤や(A)PCC製剤などによるバイパス療法の有効率が高かった. 免疫抑制療法としてはステロイドの内服投与が最も多かった. 有効率は約60%で, 他の免疫抑制剤も同様であった. 転帰はインヒビター消失例37例, 低下例14例, 不変例8例で, 死亡率は15%であった.