著者
辻 裕美子 木村 武彦 桑野 譲 赤松 達也 斎藤 裕 吾郷 晋浩 矢内原 巧 国谷 誠朗
出版者
一般社団法人 日本女性心身医学会
雑誌
女性心身医学
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.57-61, 1999
被引用文献数
1

女性にとって更年期は心身ともに不安定になりやすい時期である.ストレスとなるライフイベントが重なると,うつ状態を呈することがあり,ときに自殺念慮を生じる場合もある.患者に自殺の可能性が考えられる場合,交流分析の再決断療法では,まず「自殺しない契約」をとることが重要なプロセスであると考えられている.これは,患者自身の決断として,自殺しないことをはっきりと表明するものである.この介入方法について,本法が有効であった更年期外来症例,二例を通して報告した.