- 著者
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木下 尚宜
迫 美乃
福島 邦治
原 幹夫
吉武 勇
- 出版者
- 公益社団法人 土木学会
- 雑誌
- 土木学会論文集 (ISSN:24366021)
- 巻号頁・発行日
- vol.79, no.5, pp.22-00122, 2023 (Released:2023-05-20)
- 参考文献数
- 9
ポストテンション方式PC橋におけるグラウト充填調査手法の一つとして広帯域超音波法(WUT)がしばしば用いられている.本研究ではWUTによるグラウト充填調査の精度向上のため,コンクリート中を伝播する弾性波の基礎的な特性を調べた.探触子から発信される波動の指向性を調べるため,三角柱状の供試体を用いて各種の実験を行った.その結果,指向角が20~45°の範囲では透過波が明瞭に確認されたが,45~90°の範囲では低減することがわかった.また,反射波のスペクトルピークは約60~90kHzであった.WUTによるグラウト充填調査に有意な反射波をとらえるためには,弾性波の基礎的伝播特性を踏まえ,指向角が45°以内となるような探触子間隔とする必要があることがわかった.