著者
朱成敏 遠山元道
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.71, pp.47-54, 2004-07-13

ISO/MPEGグループが提案したXMLに基づくMPEG-7はマルチメディアコンテンツを記述するメタデータの標準になった。MPEG-7はユーザが必要とするマルチメディアデータに付随する多種多様なメタデータを記述しているため、データの量が膨大になる。MPEG-7はXMLに基づいた文書なので、データの量が増加するほど、XMLパーサによる処理が増え、検索に多大な時間を要する結果となってしまう。そこで、本研究ではMPEG-7文書の検索を高速化るためMPEG-7が持っている情報の特徴を利用し、距離計算を通じて効率的な索引アルゴリズムを提案する。MPEG-7 is an ISO/IEC standard being developed by MPEG, and aims to create a standard for describing the multimedia content data that will support various multimedia search and retrieval applications. However, since it is described with text-based XML, it is very hard to efficiently search the documents on multimedia contents describe in MPEG-7 if the size of the documents an efficient indexing algorithm on MPEG-7 documents on video data. It first analyzes the some requirements on MPEG-7 documents indexing mechanism, and secondly proposes an indexing algorithm that clusters the Visual Descriptor values in MPEG-7 documents into several levels according to their distributions. This clustering helps to reduce the search range by just comparing the Visual Descriptor values of query video with the pre-computed similar Visual Descriptor values of target videos. This thesis also experimentally shows that the performance of the indexing algorithm is dependent on the number and granularity of the levels, and their values could be computed easily. The proposed indexing algorithm could be used to develop a large video archive system in which the contents on multimedia are described in MPEG-7.
著者
根本 潤 遠山 元道
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.33-44, 2020-01-27

本研究では第1にゲートレス鉄道サービスを提案する.タッチレスゲートが入退場確認のために必ず改札の通過を求めるのに対して,ゲートレス鉄道サービスは改札自体を不要にすることで,柔軟かつ効率的な運賃徴収への道を拓く.導入や保守に要するコストの観点から,本研究では,ゲートレス鉄道サービスの実現のため,GPS位置情報に基づく乗車区間判定を行う.利用者数ならびに列車本数が莫大であるため,乗車区間判定の処理コストも莫大となる.そこで,本研究では第2に,この判定処理コストを削減する方式を提案する.提案方式はデータの内挿とユークリッド距離に基づく,利用者と列車のGPS位置情報シーケンスのマッチングである.国土交通省が提供する実際の鉄道軌道データを用いた実験により,GPS位置情報を正確に取得可能な条件下においては,欠損をともなうようなデータに対しても提案方式が頑健な精度を実現できることを示す.さらに,判定処理の計算コストがシーケンス長に対して線形であること,従来方式に比べて15倍以上の高速化を達成することを示す.
著者
鵜戸口 志郎 遠山 元道
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.312-313, 1997-09-24

オブジェクト指向技術が今日のアプリケーション開発の主流となりつつある。オブジェクトアプリケーションに相性がいいのは当然オブジェクト指向データベースであるが, 現状では大部分のデータ資産が関係データベースに格納されている。そこで本研究ではフラットな表型データに構造を持たせる能力を持つTFE処理形を用いて関係データベースに格納されているデータ資産をオブジェクト指向データ型に変換してオブジェクト指向データベースに移し変える処理系を試作した。なお, 今回使用したオブジェクト指向データベースはO_2 Technology社のO_2システムである。