著者
小林 真生子 那須 智子 Greenthumb B. 沖津 進
出版者
千葉大学園芸学部
雑誌
食と緑の科学 (ISSN:18808824)
巻号頁・発行日
no.67, pp.35-42, 2013-03

近年,海岸部の埋め立て地域は工場や港湾施設の他に,千葉県千葉市の海浜幕張地区や千葉県浦安市,東京都品川区のように,住宅地としても利用されている。これらの地域は高層住宅や商業施設が建設され,人口が密集する地域でもある。人工的な埋立地では,樹木を植栽しなければ緑がなく,街路樹の重要性は,斜面林や社寺林や屋敷林などが残る内陸部の非埋立地よりも大きいといえる。海岸部の街路樹は,潮風を緩和したり,埋立地の景観を改善したりするうえで重要である。本研究では,千葉県千葉市の海岸部埋め立て地域に植栽された針葉樹1種と広葉樹9種の街路樹の10年間の生育状態の調査結果を報告し,関東地方の海岸部埋め立て地域の街路樹種として適する樹種を考察した。
著者
茂木 智洋 永田 浩一 藤原 正則 村岡 勝美 飯田 直央 那須 智子 増田 典子 小倉 直子 島本 武嗣 光島 徹
出版者
公益社団法人 日本人間ドック学会
雑誌
人間ドック (Ningen Dock) (ISSN:18801021)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.22-28, 2013 (Released:2013-09-30)
参考文献数
14
被引用文献数
1

目的:大腸3D-CTを異なる一定線量あるいは自動露出機構で撮影し,適正撮影条件を被ばく線量と画質から比較検討した.方法:任意型検診として大腸3D-CTを受診した836名を対象とした.64列CTの撮影条件を一定線量のA群:50mAs,B群:75mAs,C群:100mAs,そして自動露出機構のD群:Volume EC,SD20の4群とし,各群の平均被ばく線量を算出した.各群をさらにBMI(20未満,20以上25未満,25以上30未満,30以上)別に分けて平均被ばく線量と線量不足による画質劣化の有無を評価した.結果:各群の平均被ばく線量はA群で10.7mSv,B群で16.0mSv,C群で20.7mSv,D群で5.4mSvとなり,撮影線量を一定線量としたA~C群よりも自動露出機構のD群で平均被ばく線量が低かった.A~C群の各群では,BMIが高くなるにつれ撮影範囲が長くなることにより平均被ばく線量が高くなる傾向にあった.D群ではさらに体厚に合わせて線量が自動調整されるためBMIの違いによる変化が大きくなった.線量不足による画質劣化のために読影不能となる症例は全群で認めなかった.結論:自動露出機構群は一定線量群と比べると,読影に支障を来すことなく個人に適した線量が自動調整されることにより,平均被ばく線量を抑えることができた.適切な自動露出機構を設定し撮影することは臨床上有用であると考えられた.