著者
相澤 州平 伊藤 江利子 酒井 佳美 小野 賢二
出版者
国立研究開発法人 森林総合研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

窒素飽和下の高密度人工林における炭素蓄積の実態解明と間伐の影響予測のため、長期間の施肥により高窒素負荷の環境下にある高密度の壮齢トドマツ、エゾマツ、アカエゾマツ人工林において炭素窒素の蓄積量と循環量を調査し、間伐を行って成長量の変化を調べた。トドマツとアカエゾマツでは施肥により初期成長が促進されて蓄積が増大した。壮齢林段階では施肥による成長促進は認められなかった。また間伐は残存木の成長を増加させたが、高窒素負荷による成長促進効果は認められなかった。土壌pHとリターフォール量を変数とするモデルを開発し、高窒素負荷環境下の土壌炭素蓄積量増加速度は、間伐後は対照区と同等の水準に低下すると予測した。