- 著者
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酒見 真
シュエジュ ウシュエン
池田 心
- 雑誌
- ゲームプログラミングワークショップ2022論文集
- 巻号頁・発行日
- vol.2022, pp.227-234, 2022-11-04
格闘ゲームは参入障壁の高いゲームジャンルの一つであり,本稿では「読み合い」と呼ばれる駆け引きに関して,習得するまでの過程が困難であることが大きな原因の一つであると推察した.初心者の読み合い習得が困難な原因に,リアルタイム性による思考時間の短さや,キャラクタの操作に不慣れな点があると考えた. そこで,格闘ゲーム初心者が読み合いを理解・習得する過程を支援するシステムを提案する.提案システムは,自作したゲームとそれを通じてプレイされるカリキュラムから構成される.自作ゲームはじゃんけんをベースとし,手の価値に差がある点や状況毎に手の価値が変化する点など,格闘ゲームの読み合いに必要な要素を取り込んだ.カリキュラムは読み合いの習得を目的とし,読み合いに必要な考え方を実践する複数の相手との対戦を通じそれらを学ぶ.カリキュラム評価のための被験者実験の結果,想定の実験時間が終了してもカリキュラムは完遂されず,修了条件やヒントの出し方に課題が残る結果となった.