著者
若松 加寿江 濱田 政則 野勢 辰也 犬塚 真一
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
地震工学研究発表会講演論文集 (ISSN:18848435)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.421-424, 1999 (Released:2010-06-04)
参考文献数
6

液状化による流動量を予測する式はいくつか提案されているが, 地表面勾配など専門家による測量が必要なパラメータが導入されており, 予測式の適用は必ずしも容易ではない. そこで, 本研究では1m以上の水平地盤変位を伴う側方流動が発生するか否かを簡便に判定するクライテリアを作成することを目的として, 1964年新潟地震の際の液状化発生地域における地盤条件の分析を行った. その結果, 1m以上の地盤変位は液状化層厚や液状化層の換算N値との相関が高く, 従来, 液状化発生の簡易判定に適用されてきたN値と深度 (有効上載圧) の関係や, 液状化層厚とその上部に存在する非液状化層厚の関係に基づく限界曲線のみから, 1m以上の地盤変位発生の有無を判別することは困難であることなどがわかった.