著者
前川 宣子 川口 淳 野島 敬祐 穴吹 浩子 岩山 朋裕 上山 晃太朗 江間 祐恵
出版者
京都橘大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

自然災害の多いわが国では防災・減災に向けた取り組みが必須である.また,高齢少子化が進行する中,災害時要援護者対策が重要な課題となっている.各地域においては,災害時要援護者対策で取り組むべき課題を明確にし,非常時への対応強化が求められている.本研究では特に高齢・過疎化の進行する地域における災害時要援護者対策について検討した.災害時要援護者とその家族への防災・減災対策を実施する上で,どのような理論的基盤が必要かを検討した.その結果,災害の備えにおける家族レジリエンスへの働きかけの有効性が示唆された.さらに,訪問看護ステーションを拠点とした災害対策マニュアルの改訂版を作成したので報告する.
著者
野島 敬祐
出版者
一般社団法人 日本救急看護学会
雑誌
日本救急看護学会雑誌 (ISSN:13480928)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.11-18, 2016 (Released:2016-08-02)
参考文献数
13
被引用文献数
2

本研究の目的は、救急外来のトリアージナースの役割や能力に関するストレッサーの内容を明らかにすることである。トリアージを導入している一次、二次および全次・ER型の救急告示病院の救急外来に勤務しているトリアージナース15名に対し、1回限り30分程度の半構造化面接を実施した。面接では、トリアージを行う中で、どのようなことにストレスを感じるか具体的に話してもらい、役割と能力に関する記述を抽出し、分析を行った。その結果、トリアージナースの役割に関するストレッサーの内容として、【人命にかかわるトリアージのプレッシャー】【患者や家族との対応】、能力に関するストレッサーの内容として、【トリアージの困難さ】【トリアージに必要な能力の不足】の4つのカテゴリーが抽出された。トリアージナースは医師の診察よりも先に問診を行い、1人で患者や家族の対応を行わなければいけない状況や、限られた時間でトリアージレベルを判定する能力の不足を感じているといったトリアージナースの特殊性に関するストレッサーが存在していた。そのため、トリアージナースのストレッサーを軽減させていく具体的な方策の必要性が示唆された。
著者
上山 直美 松尾 博哉 田中 祐子 山下 正 子安 恵子 野島 敬祐 高橋 篤信
出版者
宝塚大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

未就学児の父親の育児参加を促すことを目的とした教育プログラムの実践と,父親が育児知識、育児技術や育児情報を得られ、父親同士の交流を図れるようなインターネット上のウェブメディアの開発を行って運営することの両者を合わせ育児支援サービスシステムとして、その構築をおこなった。具体的な内容として、育児支援サービスシステムの中で、教育プログラムで提供した育児知識をウェブメディアでも配信することで情報の共通性や拡散を行い、また、継続的に育児知識、育児技術、育児情報の提供を行った。今後の研究の課題は、より多くの育児期の父親に対してのウェブメディアの普及である。