著者
興野悠太郎 米澤拓郎 野崎大幹 小川正幹 伊藤友隆 中澤仁 高汐一紀 徳田英幸
雑誌
研究報告モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL)
巻号頁・発行日
vol.2014-MBL-70, no.26, pp.1-7, 2014-03-07

本論文では,着脱可能な電線によって充電,給電しながら上空をセンシングするプラットフォームである EverCopter を提案する.バッテリー駆動による UAV(Unmanned Aerial Vehicle) は,地上の障害物を気にする事無く,広大な範囲をセンシングできる事が最大のメリットであるが,バッテリー容量による制限を受けてしまう.EverCopter は以下の 2 つの特徴により,長時間かつ広範囲なセンシングを可能とする.まず,複数に接続された EverCopter の一方は,地上の電源装置に接続され,給電されている.このことで,それぞれの EverCopter はバッテリー無しで飛行する事ができるため,半永久的な飛行が可能となる.また,末端の EverCopter はバッテリーを備えており,任意のタイミングで着脱が可能である.よって,UAV 本来の自由なセンシングも可能である.
著者
大越 匡 野崎 大幹 フリアン ラモス 中澤 仁 アニンド Kデイ 徳田 英幸
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.56, no.10, pp.1944-1958, 2015-10-15

来たるべきスマート社会においては,多種多様なアプリケーションやサービスが生まれ,ユーザはモバイル/ウェアラブル端末を含む多様なデバイスを複数併用してそれらを利用し,ユーザに対する情報は増える一方,ユーザの「注意」(アテンション)は貴重な資源となり,コンピューティングにおけるボトルネックとなる.本研究では,コンピュータシステムから多種多様な情報通知が行われる状況において,ユーザの認知負荷上昇を抑制できる情報通知のタイミングを検知する基盤技術「Attelia」を提案する.Atteliaはユーザの様々なモバイル/ウェアラブルデバイス上で,生体センサを必要とせず,多様なサービス・アプリケーション側への改変を必要とせず動作し,実時間で情報通知タイミングを検知する.本稿ではスマートフォン上でのAtteliaプロトタイプ実装に基づき,その有効性を示すため被験者30人による16日間の研究室外ユーザ評価実験を行った.その結果Atteliaが検知したタイミングでの情報通知は,ユーザの認知負荷を33.3%減少させる効果を確認できた.