著者
野崎 秀正
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.141-153, 2003-06-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
36
被引用文献数
8 6

独力では解決できない課題を解くために他者に助言を求める行為は, 生徒の学習過程において重要な学習方略にあたり, 学業的援助要請と呼ばれる。本研究では, 学業的援助要請への認知傾向である態度を媒介要因としたRyan & Pintrich (1997) の「動機づけ-態度-要請行動」モデルについて, 彼らのモデルで想定されていた能力感への脅威以外の抑制態度を解明し, さらに要請形態の区別を行うことによりモデルを精緻化した。また, 友人と教師という要請対象者別にモデルを構築し, これらを比較検討した。その結果, 熟達目標の高さは, 無効感を媒介して, 適応的要請に影響していた。一方, 遂行目標, 学業コンピテンスは, 能力感への脅威を媒介して, 依存的要請や要請回避に影響していた。しかし, 遂行目標に関しては, 自律性を媒介することにより適応的要請を促進するという側面があることも明らかになった。対教師群と対友人群のモデルでは, 特にコンピテンスの認知の影響に違いがみられた。
著者
椋木 香子 西田 幸代 鈴木 由美子 田岡 由美子 森川 敦子 工藤 道子 野崎 秀正 松野 仁英 松野 蓮香 松木 朋子
出版者
宮崎大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究では、乳幼児期の道徳性の発達に即した幼児教育・保育のカリキュラムや指導方法のプログラムを保育現場と協働で開発することを目的としている。そのために研究期間において、乳幼児の道徳的認知発達に関わる諸要素を明らかにするとともに、海外の保育実践と比較して、我が国の社会的・文化的背景に即した道徳性育成について示唆を得ることを目的とした。1歳から5歳までの積み木遊びにおける遊びの発達と他者関係認識について調査した結果、幼児の道徳性は認識能力や身体能力の発達と関連があることが示唆された。また海外の実践事例との比較から、カリキュラムについての考え方の違いが指導方法に影響していることが示唆された。