著者
小野田 透 角谷 和俊
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.65, pp.393-398, 2007-07-03

現在、Web に対するキーワードの検索結果である URL 集合を、様々な観点から分類しユーザに提示することで検索を支援する技術が多く提供されている。しかし、従来の分類手法では検索結果として提示される URL の「現在の内容」を解析するものがほとんどで、URL の過去の更新に注目して解析するものは少ない。また、過去のページの中にはユーザにとって有用な情報を含むものが数多く存在すると考えられ、これらを利用することでユーザに対し、より有用な検索結果を提示できると考えられる。本研究では、ユーザによって入力された複数の質問キーワードが、検索結果の URL においてどのような時間的関係で出現しているかを解析し、キーワード間の時間的な関係に基づいて URL の分類および補完を行う手法を提案する。質問キーワード間の時間的な関係の解析は、Web アーカイブに蓄積されている過去の Web ページ情報を用いることで行う。解析の結果、判定された質問キーワード間の時間関係によって URL の分類を行う。さらに、本研究では提示する Web ページに対し、その過去のページを抽出して現在のページと共に提示することで情報の補完を行う。本稿では、提案するこれらの Web 検索支援手法について述べる。Classification and clustering search engines analyzing of Web page's content and returning serch results by topic have been provided. However, most conventionally classification and clustering methods analyzed "current contents" of URL shown as search results. And there are few what kind of things which analyzed update of the past. We analyze what kind of relations the plural query keywords which a user input appears with in this study in terms of time in a Web page shown as search results. We suggest method classifying Web pages in based on time relations between query keywords. We perform analysis of time relations between quesry keywords by using past Web page information accumulated to a Web archive. Furthermore, We supplement information in this study for a Web page to show by We extract a page of the past, and showing it with a current page. In this paper, We explain these Web search support methods.
著者
蕪木 友則 谷口 巧 小見 亘 野田 透 太田 圭亮 稲葉 英夫
出版者
一般社団法人 日本救急医学会
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.19, no.9, pp.930-935, 2008-09-15 (Released:2009-08-07)
参考文献数
10

ハチ刺傷ではアナフィラキシーだけではなく,ハチ毒による中毒が存在し,各種臓器不全が出現する。ハチ毒による多臓器不全症例は,これまでいくつか報告されているが,心臓に対する障害で,一過性の左室収縮障害に関するものは少ない。今回我々は,オオスズメバチ刺傷による多臓器不全患者で,高度の左室収縮障害を来した症例を経験したので報告する。症例は71歳の女性。山中でオオスズメバチに約60箇所刺傷され受傷した。来院時はアナフィラキシーショック状態であり,治療により軽快した。その後,ハチ毒による多臓器不全を認め,高度の左室収縮障害が出現した。翌日には左室収縮力は改善したものの,他の臓器不全の改善はなく,第 4 病日に死亡した。今回,ハチ刺傷による高度の左室収縮障害を認めた。ハチ毒自体に関する今後更なる調査が必要である。