著者
金原 秀行 岩本 正実
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム (ISSN:13487116)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.189-199, 2014 (Released:2017-02-15)
参考文献数
24
被引用文献数
1 2

アメフトは, 軽度の外傷性脳損傷 (MTBI) が最も多く発生する競技といわれている. 我々は頭部の角加速度の大きさとその持続時間に基づいた脳傷害評価指標RIC36とPRHIC36を提案している. 本研究ではアメフト衝撃時の頭部の加速度データを取得し, スポーツにおけるMTBIを対象とした脳傷害評価指標の妥当性と有用性について示す. 頭部の衝撃挙動についてよく検証された人体有限要素 (FE) モデルを用いて, アメフト衝撃時の頭部挙動を再現し, 頭蓋内の脳ひずみを予測した. 頭部挙動と脳ひずみの関係を調査した結果, RIC36とPRHIC36は脳ひずみから推定される脳損傷率と強い相関を示した.
著者
金原 秀行 中平 祐子 岩本 正実
出版者
Society of Automotive Engineers of Japan
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.42, no.6, pp.1327-1333, 2011

頭部傷害値(HIC)では予測が困難な,頭蓋骨骨折を伴わない脳震盪などの頭部外傷を予測するため,ダミー頭部の加速度データから直接算出できる傷害評価指標を提案する.アメフトのボランティア実験等から得られた頭部衝撃データを用いて解析した結果,本指標は脳FEモデルから得られる脳損傷率(CSDM)と高い相関を示した.