著者
菅沼 一男 平林 茂 金子 千香 高田 治実 江口 英範
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.163-167, 2016 (Released:2016-03-05)
参考文献数
16
被引用文献数
3

〔目的〕理学療法学科1学年女子学生における精神的健康度と大学生活不安との関連を調査すること.〔対象〕平成27年2月に1学年に在籍する4年制大学の理学療法学科女子学生44名であった.〔方法〕コーネル・メディカル・インデックスによる精神的健康度と大学生活不安尺度を調査した.〔結果〕CMIにて32%の学生が神経症またはその可能性ありと分類され,これらの学生は,CLASの日常生活不安,評価不安,大学不適応感,総合点のすべてにおいて正常群と比べて有意に高値であった.〔結語〕神経症傾向の学生は,対人関係,学業成績,大学への適合感,就職について不安感を持つ学生が多い.このため,早期に良好な対人関係を作られる援助,職業意識を高める指導など不安を軽減させるための対策が必要である.