著者
鈴木 友美 廣瀬 幸美 永田 真弓
出版者
一般社団法人日本小児看護学会
雑誌
日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.1-7, 2016-03-20

学童期の超重症の子どもを育てる母親への支援に関する看護の示唆を得るため、超重症の子どもが日中一時支援施設に通所している母親の体験を明らかにすることを目的に、母親3名を対象に半構成的インタビューを実施し、質的分析を行った。その結果、日中一時支援施設に通所する学童期の超重症の子どもを育てる母親の体験として【超重症の子どもの人生の重みを感じる】【超重症の子どもの生と死にまつわる罪責感がある】【超重症の子どものいる子育てに否定的な自分がいる】【通所を通じて学童期に入った超重症の子どもとの生活に前向きになる】【超重症の子どもと日中一時支援施設での関わりを通じて子どもの生が意味づいていく】が抽出された。学童期の超重症の子どもを育てる母親にとって、(1)移動支援による長時間レスパイト、(2)超重症の子どもと家族の人生を支える日中一時支援施設のスタッフの存在が重要であることが示唆された。
著者
遠藤 求 望月 伸悦 鈴木 友美 長谷 あきら
出版者
日本植物生理学会
雑誌
日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 第47回日本植物生理学会年会講演要旨集
巻号頁・発行日
pp.158, 2006 (Released:2006-12-27)

植物にとって光は重要な情報源であり、発芽や花成などさまざまな生理応答に関わっている。花成に重要な光受容体としてフィトクロムとクリプトクロムが知られているが、これらが実際にどの器官/組織で光を受容し花成を制御しているかは不明であった。これまでに、我々はシロイヌナズナにおいてフィトクロムBは子葉の葉肉細胞で花芽形成を制御していることを明らかにした(Endo et al., 2005)。 我々は今回、クリプトクロム2(cry2)がどこで働き花成を制御しているのかを明らかにした。器官/組織特異的な発現が知られているプロモーターにCRY2-GFP融合遺伝子をつないだコンストラクトを作成し、cry2欠損変異体に形質転換した。また比較のため、CRY2-GFPを内在性プロモーターで発現させる形質転換体も作出した。これらの植物でcry2-GFPタンパク質の発現パターンと花芽形成を調べた結果、維管束でcry2-GFPを発現させた場合にのみcry2欠損変異体の遅咲き表現型は相補され、葉肉、茎頂、表皮、根でcry2-GFPを発現させた場合では表現型の相補は観察されないことが分かった。また組織レベルでの遺伝子発現を調べた結果から、維管束のcry2は花成制御に重要な遺伝子の一つであるFLOWERING LOCUS Tの発現制御を介して、細胞自律的に働いていることが示唆された。