著者
舩原 大輔 鈴木 道生
出版者
三重大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2019-06-28

アサリやハマグリなどの二枚貝では閉殻筋と貝殻が強固に接着している。これは貝殻表面と閉殻筋との機械的結合と考えられているが、その分子メカニズムは不明である。最近、貝殻の閉殻筋接着面にみられる結晶構造である光輝層に、閉殻筋に特徴的な筋タンパク質が含まれていることが分かったことから、筋肉組織が貝殻結晶内に食い込んで両者が強固に接着できる可能性が考えられた。光輝層構造は閉殻筋が形成していると考えられているが、その分子メカニズムもまた不明である。そこで本研究では、筋タンパク質が光輝層形成においてどのような役割を担っているのかを明らかにするとともに貝殻と閉殻筋の新しい接着構造モデルの構築を試みる。
著者
鈴木 道生 鈴木 庸平 アーサン ナズムル
出版者
東京大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2019-06-28

黄鉄鉱ナノ粒子を合成したという報告は数多いが、再現性および安定性の面から実用化は困難であった。応募者らはウロコフネタマガイが特定の生体高分子タンパク質と黄鉄鉱ナノ粒子が共に含まれることに着目し、市販のタンパク質を用いて水系の溶液で非常に効率よく粒径の揃った黄鉄鉱ナノ粒子を合成することに成功した。本研究ではウロコフネタマガイ由来のタンパク質を組み換え体として準備し、より粒径の小さい黄鉄鉱ナノ粒子を、高効率で大量に合成する手法を検討し、太陽光発電のデバイス開発に応用する。