著者
長崎 芙美 村上 泉子
出版者
日本化粧品技術者会
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.17-24, 2016-03-20 (Released:2017-03-21)
参考文献数
20
被引用文献数
5 6

30代と40代それぞれで年齢幅の近い女性を対象に,見た目年齢と実年齢,肌状態,顔形状,生体指標,肌印象・魅力印象との関連について検討した。その結果,30~33歳,あるいは46~49歳のわずか4歳の年齢幅でも見た目年齢には約20歳の差があることや,目じりのしわ,しみ,たるみが見た目年齢に影響することが示された。年代別では,40代で肌の柔軟性や皮脂量との関連もみられた。また,見た目年齢と顔の形状や生体指標との関連はみられなかったが,肌印象・魅力印象とは強く関連していた。これらの結果から,30代や40代女性の見た目年齢には個人差があり,顔形状よりも肌状態が強く影響していることや,その影響度にも年代差があることが示唆された。