著者
長沢 伸也 石塚 隆男
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.50, pp.67-68, 1995-03-15

今日、情報技術はデジタル化が可能な多くのメディアを創出しつつある。いわゆるマルチメディアにより、従来のメディア上の情報をコンピュータにより統合的に扱うことが可能となり、日常生活においてもお仕着せの受け身的な情報利用からメディアを超えて主体的、能動的に必要な情報を編集し、活用できる能力が必要となってきている。さて、文字放送は国際的にはテレテキストと呼ばれ、わが国ではニューメディアのひとつとして1985年にハイブリッド伝送方式による文字放送が開始された。文字放送は文字や図形で構成されるカラー静止画像情報を通常のテレビ信号に多重伝送することにより、受信側で復号してテレビ受像器に表示する放送システムである。文字放送は、ヒデオテックスやパソコン通信のように双方向性はないが、テレビ受信料以外には通信料が不要であるという大きなメリットがある。さらに、パソコン用文字放送受信デコーダー・ボードが発売されており、デジタル情報として記録・利用が可能になったことから、マルチメディアのひとつとして利用が拡大していくことが期待できる。亜細亜大学経営学部では、文字放送情報を活用した情報教育を試行的に開始し、特に情報検索教育について有効性を確認したので報告する。