著者
長田 佳子 林 一彦
出版者
鳥取大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

Epstein-Barr virus (EBV)はほとんどの成人に潜伏感染している。本研究で我々はEBVの潜伏先であるB細胞が、EBVの再活性化に伴い形質細胞へ分化して抗体産生を行う際に、活性化誘導シチジンデアミナーゼ(AID)が誘導されること、そしてもともとB細胞上にあるIgMからクラススイッチしたIgG, IgEさらにはIgG4も産生されることを示した。EBV再活性化ではバセドウ病の原因自己抗体であるTSHレセプター抗体(TRAb)も産生される。我々は骨髄・胚中心を通らずにTRAbが産生され、バセドウ病の発症・増悪に関与すること、さらに診断法として利用できること(特許取得)を示した。
著者
長田 佳子
出版者
鳥取大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

EBウイルスは、抗体産生細胞に分化するBリンパ球に潜伏感染します。私たちはEBウイルスが再活性化するとき、感染しているBリンパ球の抗体産生を刺激することを報告し「EBウイルス再活性化に誘導される抗体産生系」を提唱しています。この系ではIgM抗体が多く産生され、除去されるはずの自己抗体産生細胞がレスキューされて抗体産生してしまいます。私たちはEBウイルス再活性化の抑制による、バセドウ病など自己免疫疾患の抗体産生抑制治療をめざしています。