著者
小川 純也 小川 浩子 福山 泰広 長谷川 剛 下江 弘美 平松 佳子 栢森 康司
出版者
動物臨床医学会
雑誌
動物臨床医学 (ISSN:13446991)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.19-23, 2011-03-20 (Released:2012-04-04)
参考文献数
5

犬前十字靱帯断裂に対して脛骨粗面を前方に転位することによる膝関節の安定ができるTTA手術は,その手術手技が比較的簡単で,そのうえ術後の成績も安定しているため今現在では世界中で行われるようになっている。その一方で本邦ではまだあまり一般的には行われていない。本院では,約7年前,まだこの手術法が確立する前からこの手術を始める機会を得られ,その結果数例においてではあるが術後の合併症を経験し,その発生の原因の究明や予防に努め,今現在では安定した手術結果を納めている。今回は,本院における全ての手術成績と合併症を示しその原因と対応を紹介する事で,今後日本においてこの手術を始める時の礎となることを期待している。
著者
長谷川 剛 村田 正幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CQ, コミュニケーションクオリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.121, pp.29-34, 2009-07-02

インターネットにおいて標準的に用いられているトランスポート層プロトコルであるTransmission Control Protocol(TCP)は、多様なネットワーク環境において安定的に通信を行なうことができるプロトコルであるが、各種ネットワーク環境における性能最適化の面では未解決の問題が多く残されている。本稿では、特に無線ネットワーク技術によるアクセスネットワーク環境に着目し、無線ネットワークの様々な特性に対応するためのトランスポートプロトコルの改善手法について、近年の研究動向や著者を含む研究グループでの研究内容について述べる。特に、受信側TCPの改良によって達成される、TCPスループットの向上、および公平性の改善手法に関して議論する。
著者
丸山 純一 長谷川 剛 村田 正幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.151, pp.31-36, 2006-07-06

本稿では,悪意あるユーザによって不正に改造され,利己的な挙動をするTCP(tampered-TCPと呼ぶ)がネットワークに与える影響を評価する.具体的には,tampered-TCPの中でもウィンドウサイズの上げ幅と下げ幅を変更したものを対象とし,数学的解析手法を用いて,TCP Renoコネクションとtampered-TCPコネクションが共存する環境における,tampered-TCPコネクションの平均スループットを導出する.さらに,シミュレーション評価によって数学的解析手法の妥当性を検証するとともに,以下の3点を明らかにする.(1)上げ幅が3以上の場合,再送タイムアウトが増加することによってスループットが低下すること,(2)下げ幅を小さくすることでスループットが増大すること,(3)下げ幅を小さくすることの効果より,上げ幅の増加によるスループットの低下の影響の方が強いこと.これらの結果を通じて,tampered-TCPの有効範囲がごく狭い領域に限られることを示す.