著者
長谷川 大貴 中野 剛志 藤井 聡
出版者
人間環境学研究会
雑誌
人間環境学研究 (ISSN:13485253)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.75-82, 2013 (Released:2013-12-25)
参考文献数
28

In human and social science, narrative is regarded as an important theoretical construct associated with human cognition, human vitality, sense of unity and cohesion of organization. In this regards, narrative is also expected to increase vitality and cohesion of planning organizations for public policies, such as governmental section for city planning, transportation planning, national land planning and any other public planning. In this study, we review academic genealogies with respect to narratives including western philosophy, hermeneutics, historical science, historical philosophy, literary criticism, clinical psychology and sociology, narrative psychology and folklore. Then we discuss how narrative can be pragmatically applied for planning organizations.
著者
澤崎 貴則 藤井 聡 羽鳥 剛史 長谷川 大貴
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F5(土木技術者実践) (ISSN:21856613)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.1-15, 2012 (Released:2012-05-18)
参考文献数
33

近年,中心市街地の活力低下等が問題となっている中で,町の活気を取り戻すというような事例も見られる.こうした成功事例に着目し,如何にしてその成功が導かれたのかについての一般的知見を得ることは,今後のまちづくりにおいて有益であると考えられる.その知見を得る方法として,これまでは定量的な分析を行う自然科学的な手法が多く用いられてきたが,まちづくりに関わった人々の思いを理解するためには,“物語”を解釈するという解釈学的な方法論を用いることが求められる.本研究では,まちづくりの成功事例として挙げられる埼玉県川越市を対象として,まちづくりの様々な関係者にインタビューを行う.そして,それらを通じて“物語”を構成し,その解釈によって「川越まちづくり」が成功に至った要因を論ずる.
著者
藤井 聡 長谷川 大貴 中野 剛志 羽鳥 剛史
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F5(土木技術者実践) (ISSN:21856613)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.32-45, 2011 (Released:2011-03-18)
参考文献数
58
被引用文献数
2 18

人文社会科学では,「物語」(narrative)は,人間,あるいは人間が織りなす社会の動態を理解するにあたって重要な役割を担うものと見なされてきている.それ故,人間や社会を対象として,その動態に,公共的な観点からより望ましい方向に向けた影響を及ぼさんと志す“公共政策”全般においても,“物語”は重大な役割を担い得る.ついては,本研究では物語に関する基礎的な人文社会科学研究である,西洋哲学,解釈学,歴史学,歴史哲学,文芸批評,心理学,臨床心理学・社会学,民俗学などの主たる学術系譜のそれぞれをレビューすることを通して,プラグマティックな観点から“物語”がどのように公共政策に援用可能であるのかを論ずる.