著者
林 和弘 門條 司
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.94-99, 2002-02-01
被引用文献数
5

日本化学会の定期刊行物の状況を紹介すると共に, 1993年の全文SGML化から1999年の有料公開までを含めた電子ジャーナル化ならびにJ-STAGEへの搭載までの経緯を解説する。一方これまでの構造化文書の運用における問題点の考察を加え, 一つの解決策としてTeX-3B2システムを紹介する。更に構造化文書の運用における潜在的な難しさを構造化エントロピーの概念を用いて解説し, 電子ジャーナルサービスの裏側に隠されているコスト要因を指摘すると共に, 健全なビジネスモデルを持つ電子ジャーナルサービスの難しさについて考察する。
著者
門條 司
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
ドクメンテーション研究 (ISSN:00125180)
巻号頁・発行日
vol.34, no.9, pp.395-403, 1984

日本における化学系データベース作成活動について,1983年4月から11月にかけて現状調査を行なった。その結果判明したデータベースの種類,提供媒体の種別,文書情報や数値情報などの情報タイプの種別,データベース作成機関の分類,データベースの利用資格に関する制限の有無などについて述べた。あわせて,日本における化学系データベースの特徴と,それらの作成,維持および流通にまつわる問題点等についてふれる。調査は主にアンケート調査を中心に行なった。その結果では,少くとも58種類のデータベースがあり,コンピュータ非可読形式で収集されたデータまでも含めると少くとも86種類はあることがわかった。また,これらのほとんどが公的性格の機関で作られており,民間人に対し利用上の制限があるものが全体の30%程度あること,これらのデータベースの過半数がいわゆるファクト・データベースであることなどもわかった。
著者
林 和弘 門條 司
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.53, no.9, pp.441-447, 2003-09-01
被引用文献数
3

日本化学会の学術情報発信の近況を紹介するとともに,電子ジャーナルにおける取り組みを解説する。特に2002年よりJ-STAGEを本格的に利用することで広く読者に情報を提供することができ,他雑誌,2次データベースとのリンクを含む電子ジャーナルの標準的なサービスを実現しつつ,健全な事業形態を構築することもできた。また,日本のジャーナルにおける電子ジャーナル課金の難しさについても考察する。