著者
閔 鎭京
出版者
Japan Association for Cultural Economics
雑誌
文化経済学 (ISSN:13441442)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.41-56, 2005

本研究は、韓国のオペラ公演の歴史的な変遷を跡付けるとともに、今日のオペラを取り巻く状況について分析したものである。歴史的な変遷としては、韓国のオペラ団体によるオペラ制作の方法を基準とし、大きく4段階 (胎動期、成長期、拡大期、展開期) に分け、各段階において行われた制作方法の推移を把握しつつ、それぞれの特徴を分析した。そして、最後の展開期に当たる今日の状況として、(1) オペラ団体相互のネットワークを強める共同制作が多重化の様相を呈するとともに、公演数が拡大していること、(2) 観客掘り起こしのための多様な観客サービス戦略が展開され、チケット売り上げの増加が期待されるようになったこと、(3) 観客の拡大とその維持のための手法の違いによるオペラ界の細分化、の3つの特徴が見られることを明らかにした。
著者
佐々木 けいし 柴田 尚 伊藤 隆介 羽子田 龍也 閔 鎭京
出版者
北海道教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

廃校等を芸術文化的施設として活用している事例を、全国46、海外2箇所訪問調査すると同時に、HPやFaceBookを活用して情報収集した。最終報告で全国94施設をリスト化し、うち北海道内19施設、北海道外5施設、海外2施設を具体的に紹介した。この数を基に、廃校の芸術文化的活用の割合は、全国で1.2%、北海道では3.5%であるという結論を導き出した。加えて「廃校・旧校舎アートフォーラム」を2回開催し、廃校の新たな文化施設としての側面の検証及び、近未来の日本型のアートスペースの在り方や運営法、可能性について検討した。