著者
関口 順
出版者
埼玉大学教養学部
雑誌
埼玉大学紀要 (ISSN:05813654)
巻号頁・発行日
no.29, pp.p187-169, 1993
著者
関口 順一
出版者
日本生物工学会
雑誌
醗酵工学会誌 (ISSN:03856151)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.p129-137, 1983-05

Patulin is a typical mycotoxin originally isolated from Penicillium patulum as an antibiotic, and the patulin biosynthetic pathway is a classical example of the large group of polyacetate-dervied secondary metabolites known as polyketides. Unexpected metabolites produced by a patulin-deficient mutant revealed a new portion of the pathway. We have investigated the patulin biosynthetic pathway with the aid of several patulin-deficient mutants, pathway enzymology, bioconvesion of metabolites, and immobilized cell techniques. It was found that three mycotoxins (phyllostine, isoepoxydon and ascladiol) and a new lactone (neopatulin) exist on the pathway. Two dehydrogenases among the pathyway enzymes were characterized. Furthemore, in contrast to the accepted assumption, monooxygenase mediated the ring cleavage of an aromatic precursor, gentisaldehyde. Finally, the patulin pathway becomes twice as long as the portion known before 1978,and is one of the best characterized pathways of secondary metabolism. In this monograph, mechanisms of the conversion of phyllostine to neopatulin, and neopatulin to phyllostine, are proposed, and a pathway for the related mycotoxin, penicillic acid, is also discussed.
著者
関口 順
出版者
埼玉大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1990

本研究課題の対象である『司馬法』の研究蓄積は従来無きに等しかったが、最近、田旭東氏による成果が中国で出ていることが分った。これは学位論文であるため、現在同氏に内容を照会中である。この論文を作製したのち田氏は『司馬法浅説』という簡単な概説書を著したが(1989年5月出版)、それはその学位論文の成果を反映しているようである。その書によって推測すれば、田氏の研究は書誌学的な考証を主としており、思想史的な研究視角による本課題とは取り組みの傾向を異にすると言える。研究代表者(関口)は思想史的研究の立場に立ちつつ、本年度は逸文の収集に努めた。張〓の『司馬法逸文』一巻;黄以周の『軍礼司馬法攷徴』二巻;〓〓の『司馬法逸文』一巻;銭煕祚の『司馬法逸文』一巻などを基とし、さらに若干の原資料を調査した。それらの逸文は、大体において零細なものであったので、これらの逸文を整理し、資料集を出版する事とした。その計画では、次のようになっている。タイトルは『司馬法資料集成』。内容は1.思想史的分析に基づいた書誌的解題。2.現行本『司馬法』の校勘、注釈と翻訳。3.逸文の網羅的集成と内容に即した整理。現行本は明らかに残欠の文章の集成であり、全体の構成を多少なりとも伺うには逸文を重視しなければならないだろう。逸文および現行本の内容を総合して考えると、『司馬法』の構成は、1.平時における王官(王者の官職)司馬の職務、その主な内容は軍制の整備や軍賦の管掌、2.戦時における王師(王者の軍隊)の軍礼・軍法ーーの二つが大きな柱となっていると思われる。いずれも王者の統治の観点から王官・王師を論じている。このうち、司馬の職務は『周礼』と類を同じくし、軍礼・軍法は、韓信が整備したとされる漢の軍法(沈家本:漢律〓遺巻二十一)の理念形態を開示するものである。