著者
斎藤 博 町井 涼子 高橋 則晃 雑賀 公美子
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.111, no.3, pp.453-463, 2014 (Released:2014-03-05)
参考文献数
63

大腸がん検診は便潜血検査による検診での死亡率,罹患率の減少効果が実証され,世界的にその成果が近い将来実現されると考えられている.また内視鏡検診の有効性のポテンシャルも示されつつある.今後,新規の検診法を求めて研究を進めていく上で,精度評価については健常者集団での測定,有効性は最終的に死亡率を指標として,評価される必要がある.新しい方法の研究とともに,成果を上げるために,海外で実績のあるorganized screeningを踏まえて,がん死亡率減少が実現可能な検診体制をわが国においても整備することが求められている.
著者
雑賀 公美子
出版者
特定非営利活動法人 日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.261-265, 2015-08-20 (Released:2015-09-24)
参考文献数
5
被引用文献数
1 3

がん罹患の年次推移は地域がん登録の精度のよい地域(宮城,山形,福井,長崎)において1985年から2007年,死亡は人口動態統計において1958年から2012年まで報告されている.粗罹患率(人口10万対)・粗死亡率は男女ともに年々増加傾向であるが,これは主に高齢化の影響であり,年齢分布の変化の影響を除いた年齢調整率でみると,男性罹患に1990年代後半以降増減はなく,死亡は減少している.女性では,罹患は緩やかな増加傾向が続いているが,死亡は,1980年代後半以降増減はみられない.肺がん罹患・死亡の動向を2029年まで将来予測した結果によると,高齢者の増加により,男女ともに罹患数も死亡数も増加が続くが,年齢調整罹患・死亡率は2015年あたりを境に増加は止まると予測されている.
著者
雑賀 公美子 祖父江 友孝
出版者
永井書店
雑誌
綜合臨床 (ISSN:03711900)
巻号頁・発行日
vol.57, no.9, pp.2247-2251, 2008-09
被引用文献数
2