著者
田中 和樹 キム ビョンゴン 小林 嵩 ベッカリ アブデルモウラ 難波 忍 西村 公佐 キム フーン チャン ユン 鈴木 正敏
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 C (ISSN:13452827)
巻号頁・発行日
vol.J101-C, no.2, pp.107-118, 2018-02-01

現在の1000倍以上のトラヒックが見込まれる5G以降の無線通信システムでは,ミリ波等の高い周波数帯の小セル局を多数設置して大容量トラヒックを収容する必要がある.小セル一局あたりの通信速度は数十Gbpsと想定され,光アクセス回線の大容量化は喫緊の課題である.更に,既に商用展開が進んでいるC-RAN構成は5G以降も有望なアーキテクチャーと考えられるものの,従来の光アクセス回線の伝送方式は通信速度の十数倍の伝送容量を必要とするため,代替技術が望まれる.光を搬送波として無線信号をアナログ波形のまま伝送するアナログRoF (A-RoF)伝送方式は,伝送帯域を大幅に低減可能で,有望な技術の一つである.本論文では,最初にA-RoF技術の既存適用例として,CATV伝送システムに用いられているIF-over-Fiber (IFoF)伝送方式を紹介する.更に,IFoF・A-RoF方式を無線基地局収容光回線へ適用した場合のシステム構成例を示す.続いて,数値シミュレーションによりIFoF伝送方式が適用可能な伝送条件の範囲を明らかにする.商用のLTE無線基地局及び実フィールドに設置された光ファイバを用いた実験を行い,数値シミュレーション結果との比較を行うとともに,IFoF伝送方式の商用システムへの適用可能性を示す.
著者
難波 忍 和久津 隆司 亀田 卓
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SAT, 衛星通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.487, pp.25-30, 2001-11-30
参考文献数
17

IEEE Communications Society主催の通信全般に関する国際会議「The IEEE International Conference on Communications:ICC2001」が6月11日から14日までの4日間にわたってフィンランド・ヘルシンキ市内のフィンランドフェアーセンターにおいて開催された.ICCはGLOBECOMと並んで通信分野に関する世界最大の会議で年に1度6月頃に開かれている.会議は初日にチュートリアル(12), ワークショップ(2)が開かれ, 2日目以降はシンポジウム・ジェネラルセッション合わせて1日26件, 3日で78件がパラレルに行われるという大規模なものであった.本稿では, 会議の概要ならびに発表分野の動向について帰朝報告を行う.特に, 衛星通信関連, OFDM, 変調方式技術, 同期技術, マルチユーザ検出技術, ワイアレスLAN及びアドホックネットワーク, CDMA等の分野の研究動向について詳しく紹介する.