著者
高橋 京子 高橋 幸一 植田 直見 御影 雅幸 雨森 久晃 松永 和浩
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2017-04-01

日本薬物文化の意義を明確にするため、自国の医療・社会環境に則して成熟してきた近世医療文化財(緒方洪庵使用薬箱他)の普遍的価値をマテリアルサイエンス導入による文理融合型手法で立証した。本草考証と非侵襲/微量分析法の構築が、医療文化財遺物分析を可能にし、実体物から生薬品質の暗黙知が解明できることを示唆した。人工ミュオンビームを初めて医療文化財分析に適用し、同一測定法で外部の容器と内部の薬物双方の元素組成分析に成功したことで、新規非破壊分析法としての人工ミュオンビームの有用性を明らかにした。