著者
小松 督 植之原 道宏 飯倉 省一 三浦 宏文 下山 勲
出版者
The Robotics Society of Japan
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.8, no.6, pp.712-720, 1990-12-15 (Released:2010-08-25)
参考文献数
20
被引用文献数
1 3

We developed a two dimensional operation testbed for an autonomous free-flying space robot such as an orbital maneuvering vehicle. This system is named ASROT (Autonomous space robot operation testbed) . Basically, ASROT consists of a satellite robot, a target, a host computer and a planar base. A host computer is only used for observation and data gathering of the system. A satellite robot is a satellite which can establish various tasks with a manipulator. A satellite is 620mm (W) ×805mm (H) ×620mm (L) . Its weight is 120 kg. This system is floating on a planar base using air bearings, and is able to fly around using thrusters for position control and a control moment gyro for attitude control. A manipulator is a flexible arm and 1.4m long. This paper proposes an operating system which is needed for real time autonomous control. A satellite robot installs hardware systems such as vision systems, board computers, image processing units, and software systems such as algorithms for path planning.
著者
三浦 宏文 小松 督 飯倉 省一 下山 勲 TADASHI Komatsu
出版者
東京大学
雑誌
試験研究(B)
巻号頁・発行日
1992

本研究は,宇宙機(宇宙ロボット,人工衛星など)の姿勢制御に関するものである.平成4年度は微小重力を模擬するために,剛体を6自由度で支える実験機構を設計し,作成した.平成5年度は主に垂直成分の微小重力模擬装置の制御について詳細な研究を行った.これまでは,微小重力を3次元的に模擬するのは難しいので,空気軸受けなどで2次元的な支持装置を作って実験するのが普通であった.そこで,本研究では,特別の創意工夫によって,3次元的に空中に浮遊する物体の模擬装置を開発した.姿勢についてはジンバルによって3方向に自由に,重心周りに回転できるような構造にし,重心の移動に関しては,水平方向には空気軸受けによって2次元の自由度を与え,垂直方向にはカウンタバランスを備えること(平成4年度)、およびロードセルを備えて加速度を検出してフィードバックをかけること(平成5年度)で重さをキャンセルした.空気軸受けのための空気は,ボンベを装置に搭載することによってチュウブによる外乱を防いだ.宇宙機の姿勢制御には,本研究ではまったく新しい方法を提案しようとしている.それは,宇宙機を複数個に分割し,それらをユニバーサルジョイントで結合し,このジョイントには内力が発生できるようなアクチュエータが備えられていて,相対運動を引き起こすことによって全体の姿勢を制御しようというものである.平成4年度は、おもにこの研究を行い、最終年の平成5年度はロードセルによる微小重力制御系についてのより実用を目指した研究を行い理論と実験の良い一致を見た.