著者
飯田 智哉 宮川 麻希 那須野 正尚 田中 浩紀 吉田 雄一朗 蔵原 晃一 朝倉 謙輔 梁井 俊一 松本 主之 仲瀬 裕志
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.526-531, 2019-04-25

要旨●家族性地中海熱(FMF)は,腹部,胸部などに漿膜炎による疼痛を伴う周期性発熱を特徴とする遺伝性自己炎症疾患である.FMFで消化管粘膜障害を呈することはまれとされてきたが,近年,炎症性腸疾患に類似した消化管病変を合併した症例の報告が散見される.一方で,FMFの小腸病変についての報告はいまだ限られている.本稿では,FMFの小腸病変に関する報告例をまとめ,その内視鏡像について論じる.FMF患者に認められた小腸病変は,アフタ,びらん,潰瘍,浮腫などが多くを占めていたが,FMFの小腸病変の内視鏡的特徴を明らかするためには,さらなる症例の集積が必要である.
著者
飯田 智哉 伊藤 和 岡村 直香 飯田 道夫 和田 吉生 安藤 なつ美 三浦 光舞 吉崎 秀夫 門脇 睦子 山崎 なな 長岡 健太郎
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.55-60, 2023 (Released:2023-02-17)
参考文献数
7

コロナ禍が終末期の在宅療養に与えた影響や遺族満足度などについて検討することを本活動の目的とした.当院で訪問診療を受けていた居宅終末期がん患者のうち,在宅で看取った100名の遺族を対象にアンケート調査を行い,コロナ禍が在宅療養に与えた影響,遺族満足度などについて検討した.回答率は72.0%で,52.8%の遺族が在宅療養の選択にコロナ禍が影響したと回答した.遺族満足度は98.6%であり,当院でコロナ禍に在宅療養を選択した終末期がん患者に対しても,高い遺族満足度が達成できていた.