著者
依光 朋子 山崎 裕司 萩野 智美 酒井 寿美 平賀 康嗣 稲田 勤 川上 佳久 西野 愛
出版者
高知リハビリテーション学院
雑誌
高知リハビリテーション学院紀要 (ISSN:13455648)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.23-25, 2013-03-31

図書館利用者数,貸出冊数を増加させる目的でポイントカードを導入し,その効果について検討した. 対象は平成22年度本学院在学生520名,平成23年度本学院在学生523名である. 平成23年10月から,図書館利用者にポイントカードを配布した.ポイントは,図書の貸出機会,返却機会,国家試験問題への挑戦について2ポイント,文献相互貸借申込について6ポイントが付与された.合計10ポイントで,借用可能な図書数を1冊増加,あるいは漫画本3冊の貸出という特典を準備した.さらに30ポイントで,漫画本10冊の貸出という特典を付与した.平成23年10月から平成24年2月までの期間における来館者数,貸出図書冊数を平成22年度の同時期と比較した. 平成22年度と23年度を比較すると,11月13.1%,12月11.4%,1月11.8%,2月39.5%の有意な増加を認めた.しかし,貸出冊数には,有意な変化を認めなかった. ポイントカードの導入は,利用者数を増加させるうえで有効に機能したものと考えられた.
著者
西島 智子 小山 理惠子 内藤 郁奈 畑山 聡 山崎 裕司 奥 壽郎
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.95-99, 2004 (Released:2004-06-12)
参考文献数
12
被引用文献数
27 22

この研究の目的は高齢患者の膝伸展筋力と歩行能力の関係について検討することである。対象は高齢入院患者78名(75.7±7.7歳)である。これらの対象について膝伸展筋力と歩行能力を評価した。歩行能力は院内歩行群(n=50),室内歩行群(n=10),歩行非自立群(n=18)に分類した。院内歩行群における膝伸展筋力は室内歩行群,歩行非自立群に比較し,有意に高い値を示した。ロジスティック回帰分析の結果,院内独歩の可否を独立して規定する因子は膝伸展筋力のみであった。膝伸展筋力が0.5を下回る場合,院内歩行自立群は減少し始め,その下限値は0.28であった。0.30を下回る場合,室内歩行の自立割合は減少し始め,その下限値は0.13であった。以上のことから,高齢患者の独歩自立のためにはある程度の下肢筋力が必要なことが示唆された。
著者
西森 大地 山崎 裕司 中屋 久長 山本 双一 平賀 康嗣 片山 訓博 重島 晃史 高地 正音
出版者
高知リハビリテーション学院
雑誌
高知リハビリテーション学院紀要 (ISSN:13455648)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.59-61, 2011-03-31

下肢伸展運動を課題として,徒手による他動的誘導(以下,他動誘導)と徒手抵抗による誘導(以下,抵抗誘導)のいずれが運動再現性の点で優れているかを比較検討した.対象は,健常成人24名の右脚である.12名は靴ベラ式短下肢装具装着下(以下,装着群)で,残り12名は非装着下(以下,非装着群)で実験を行った.仰臥位,右膝関節最大屈曲位を開始肢位とし,他動誘導,抵抗誘導のいずれかのガイドによって開始肢位から再現させる屈曲角度(膝関節90°と60゜)まで誘導し,その運動を記憶するよう指示した.開始肢位に戻した後,自動運動によって運動を再現させ,誤差を求めた.膝関節60°の非装着群における誤差は,他動誘導,抵抗誘導の順に2.49cm,1.54cmであった。装着群では3.68cm,1.57cmであった.両群ともに抵抗誘導において誤差は小さかった(p<0.05 ).膝関節90°では非装着群において有意差を認めなかったが,装着群では抵抗誘導において誤差は小さかった(p<0.05 ).以上のことから,徒手抵抗を加えて運動を誘導する方法が正確に運動を指導することができるものと考えられた.
著者
片山 訓博 大倉 三洋 山崎 裕司 重島 晃史 酒井 寿美 栗山 裕司 稲岡 忠勝 宮崎 登美子 柏 智之 藤本 哲也 藤原 孝之
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.365-369, 2011 (Released:2011-07-21)
参考文献数
11
被引用文献数
2

〔目的〕常圧下における低酸素および高酸素条件への急性暴露が,運動時の呼吸循環応答へ与える影響を検討した.〔対象〕健常成人男性7名.〔方法〕膜分離方式により常圧環境下において低,通常,高の3つの酸素濃度条件を設定した.各条件下で自転車エルゴメータによる多段階漸増運動負荷を行い,安静時から運動最終時までの呼吸循環応答を測定した.低酸素濃度と通常酸素濃度,通常酸素濃度と高酸素濃度の呼吸循環反応を比較検討した.〔結果〕低酸素濃度では,通常酸素濃度に比べ呼吸循環器系への負荷が有意に増大した.特に,嫌気性代謝閾値以上の負荷において呼吸器系への負荷が大きくなる傾向にあった.高酸素濃度では,通常酸素濃度と大きな差を認めなかった.〔結語〕急性暴露における常圧低酸素環境においても,順化させた低圧低酸素環境での呼吸循環負荷と同様の効果が示された.
著者
山崎 裕司 遠藤 晃洋
雑誌
高知リハビリテーション学院紀要 = Journal of Kochi Rehabilitation Institute (ISSN:13455648)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.1-10, 2017-03-31

認知症患者の日常生活動作障害に対する行動分析学的介入について紹介した.応用行動分析学では動作障害の原因を,認知機能や身体機能の問題だけでなく,知識の問題,技術の問題,動機づけの問題から分析していく.知識の問題に対して間違った手順を修正する口頭指示は無効であった.知識の教示とフェイディングによる介入の有効性が示された.技術の問題に対する介入では,逆方向連鎖化や段階的な難易度設定,プロンプト・フェイディングなどの技法を用いた介入の有効性が報告されていた.動機づけの問題に対しては,強化刺激の整備によって適切な行動を増加させ得ることが示された.さらに,言語指示に従えない重症例に対する介入が本報告されていた.問題行動に対する介入では,不適切な行動を消去し,それに拮抗する適切な行動に強化刺激を与える介入が実施されていた. 多数の先行研究は,認知症を有する対象者に適切な行動を学習させ得ることを示した.応用行動分析学的介入は,認知症患者の日常生活動作能力を改善させるであろう.
著者
野津 加奈子 山崎 裕司
出版者
高知リハビリテーション学院
雑誌
高知リハビリテーション学院紀要 = Journal of Kochi Rehabilitation Institute (ISSN:13455648)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.63-66, 2007-03-31

認知症患者の立ち上がり動作練習への参加行動を促進するため,行動分析を用いた介入を実施し,その効果についてシングルケースデザインを用いて検討した.対象は,脳梗塞,左大腿骨頚部骨折,心不全の既往を有する89歳の高齢患者である.介入時点での日常生活動作は全介助で,立ち上がり練習場面では指示に従うことはまったく不可能であった.介入では,上肢のリーチ位置を明示した視覚的プロンプトを設置した.そして,動作遂行の試みを賞賛や注目によってシェイピングした.その結果,立ち上がり練習頻度は徐々に増加し,設定した立ち上がり練習課題をすべて遂行することが可能となった.認知症患者の動作練習において視覚的プロンプト,シェイピングなどの技法の有効性が示唆された.
著者
北川 了三 山崎 裕司
出版者
高知リハビリテーション学院
雑誌
高知リハビリテーション学院紀要 (ISSN:13455648)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.13-15, 2012-03-31

本研究では,整形外科疾患群を対象に片脚立位時間と下肢荷重率の関連について検討した. 対象は中高年整形外科疾患患者30名(男性5名,女性25名,年齢76.3±10.6歳)である. 同日に左右の開眼片脚立位時間と下肢荷重率を測定した.下肢荷重率の測定は再現性を検討するため日を変えて2回目を実施した.下肢支持性の指標として,アニマ社製μTas-ME01を用いて椅子座位下腿下垂位での等尺性膝伸展筋力を測定した. 1日目と2日目の下肢荷重率の級内相関係数は,右下肢荷重率0.962,左下肢荷重率0.982と有意な相関を認めた.左右ともに片脚立位時間が5秒以上の脚では下肢荷重率はほとんどの症例で90%以上を示し,片脚立位時間の大小は下肢荷重率に影響を与えなかった.一方,片脚立位時間が2秒未満の脚では,ほとんどの脚において下肢荷重率は80%未満となった.片脚立位時間が2秒未満の脚では下肢荷重率と膝伸展筋力の間にr=0.71の有意な相関を認めた. 以上のことから,片脚立位時間が5秒以上の症例では,下肢荷重率の測定意義は小さいものと考えられた.
著者
岡田 一馬 中田 衛樹 山崎 裕司 山下 望 青木 早紀 山崎 倫 大森 貴允 冨岡 真光
雑誌
高知リハビリテーション学院紀要 = Journal of Kochi Rehabilitation Institute (ISSN:13455648)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.17-22, 2017-03-31

高次脳機能障害を合併した高齢の重症片麻痺患者のベッドへの移乗動作練習に応用行動分析学的技法を取り入れた. ベースライン期(第93病日から106病日)には,総課題提示法による移乗動作練習を実施した.移乗動作手順の忘れや立ち上がり,ベッドへのピボッドターンに介助を要し,移乗動作能力得点は停滞していた.介入では,車椅子のブレーキ操作,フットレスト操作についてベットサイドに文字教示を行った.立ち上がり,ピボットターンの練習では,段階的な難易度設定を実施した.介入開始後,動作能力得点は上昇しはじめ, 16セッション目で満点の45点に到達した.発症から3か月以上を経過した本症例がわずか16日間の介入によって監視下の移乗動作が自立したことから,今回の介入は移乗動作能力を向上させるうえで有効に機能したものと考えられた.
著者
川口 沙織 内野 利香 山崎 裕司 加藤 宗規
出版者
高知リハビリテーション学院
雑誌
高知リハビリテーション学院紀要 (ISSN:13455648)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.9-13, 2016-03-31

立位での方向転換が困難なため移乗の介助量が多い状態が続いていた急性期と慢性期の重度片麻痺患者2症例に対して段階的な難易度設定を用いた行動分析学的介入を実施した.介入前までは移乗動作を総課題提示法によって練習したが,移乗動作能力に変化はなかった.そこで困難であった立位での方向転換に特化した介入を実施した.介入では,平行棒につかまっての約120°の方向転換を30°ごとの4範囲に分割し,段階的に回転角度を拡げていった.その結果,両症例とも介入開始後1週間以内で方向転換が可能となり,移乗動作は監視下で実施できるようになった.したがって,一連の行動連鎖の中で特に困難な行動要素が存在する場合,その行動要素を切り離して段階的な難易度設定による介入を導入することが有効なものと考えられた.
著者
中田 衛樹 岡田 一馬 山崎 裕司 山崎 生希 山崎 倫 大森 貴允 冨岡 真光
出版者
高知リハビリテーション学院
雑誌
高知リハビリテーション学院紀要 (ISSN:13455648)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.13-16, 2015-03-31

認知症を合併した重症片麻痺患者に対し,逆方向連鎖化の技法を用いた寝返り・起き上がり動作練習を実施した.寝返り動作は介入セッション,起き上がり動作は8セッション目に動作が自立した.介入中,身体機能および認知機能の改善は認められなかった.介入後,速やかに起居動作が自立したことから,認知症を合併した重症片麻痺患者に対する今回の動作練習は,有効に機能したものと考えられた
著者
栗山 裕司 山崎 裕司 坂上 昇 酒井 寿美 大倉 三洋 山本 双一 中屋 久長
出版者
高知リハビリテーション学院
雑誌
高知リハビリテーション学院紀要 (ISSN:13455648)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.1-6, 2003-03-31
被引用文献数
1

固定用ベルトを装着したハンドヘルドダイナモメーター(HHD)による等尺性膝伸展筋力測定方法の座位姿勢間再現性について,健常者20名を対象に検討した.測定は,プラットホーム端座位,車椅子座位,介護用ベッド端座位,背もたれ付きパイプ椅子座位の4つの異なる座位にて実施した.異なる座位姿勢における等尺性膝伸展筋力測定値に関して,パイプ椅子座位は,プラットホーム端座位,介護用ベッド端座位および車椅子座位との比較において有意に低値を示した.また,各座位姿勢間の級内相関係数は,プラットホーム端座位と車椅子座位間およびプラットホーム端座位と介護用ベッド端座位間で高値を示し,良好な座位姿勢間再現性を示した.一方,パイプ椅子座位と他の座位姿勢間では,低値を示した.今回の結果から固定用ベルトを装着したHHDによる等尺性膝伸展筋力測定に際し,パイプ椅子座位での測定は避けるべきであるが,介護用ベッドや車椅子での測定が可能で,病棟や在宅など広い範囲での使用も可能なことが示唆された.
著者
大森 圭貢 横山 仁志 青木 詩子 笠原 美千代 平木 幸冶 山崎 裕司 笹 益雄
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.106-112, 2004-04-20
被引用文献数
14

本研究は,立ち上がり動作が障害される下肢筋力水準を明らかにすることを目的として,等尺性膝伸展筋力と立ち上がり能力の関連について検討した。対象は,運動器疾患を有さない65歳以上の高齢患者205名である。立ち上がり動作は,座面高40cm,30cm,20cmの台からの立ち上がりの可否を調査した。等尺性膝伸展筋力は,腰掛け座位で下腿を下垂させた肢位での筋力を徒手筋力測定器によって測定し,左右の脚の平均値を体重で除した値を百分率で表した。単変量解析によって,座面高40cm台からの立ち上がり不可能群,40cm可能群,30cm可能群,20cm可能群を比較した結果,年齢,身長,体重,Body Mass Index,等尺性膝伸展筋力に有意差を認めた。ロジスティック解析では,等尺性膝伸展筋力のみが,各座面高からの立ち上がりの可否に有意に影響を与えていた。等尺性膝伸展筋力が35%,45%,55%を上回った場合,それぞれ全ての者が40cm台,30cm台,20cm台からの立ち上がりが可能であった。一方,等尺性膝伸展筋力がこれらの値を下回る場合,筋力の低下に従って各座面高からの立ち上がり可能者の割合は減少した。等尺性膝伸展筋力が20%を下回った場合,40cm台,30cm台からの立ち上がり可能者を認めなかった。同様に等尺性膝伸展筋力が30%を下回った場合,20cm台からの立ち上がり可能者を認めなかった。これらのことは,高齢患者の等尺性膝伸展筋力と立ち上がり能力が密接に関連することを示しており,等尺性膝伸展筋力が一定水準を下回った場合,立ち上がり動作が困難になると考えられた。
著者
明崎 禎輝 山崎 裕司 野村 卓生 吉本 好延 吉村 晋 浜岡 克伺 中田 裕士 佐藤 厚
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.301-305, 2008 (Released:2008-06-11)
参考文献数
16
被引用文献数
4 2

本研究では,階段昇降の自立獲得に必要な麻痺側下肢荷重率を検討した。対象は脳血管障害片麻痺患者110名である。これらの対象者に対して,年齢,体格指数,発症からの期間,非麻痺側下肢筋力,下肢ブルンストロームステージ,深部感覚障害の有無,非麻痺側・麻痺側下肢荷重率などを調査・測定した。2項ロジスティック回帰分析の結果,麻痺側下肢荷重率のみが階段昇降自立の有無に関係する有意な因子であった。さらに,階段昇降の自立獲得には麻痺側下肢荷重率のカットオフ値が84.0%において高い判別精度を示した。
著者
坂上 昇 栗山 裕司 山崎 裕司 大倉 三洋 酒井 寿美 中屋 久長 山本 双一
出版者
高知リハビリテーション学院
雑誌
高知リハビリテーション学院紀要 (ISSN:13455648)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.13-17, 2003-03-31
被引用文献数
1

本研究の目的は,固定用ベルト付きハンドヘルドダイナモメーター(以下,HHD)を用いた等尺性足背屈筋力の測定方法を考案し,その測定方法による検者間再現性と検者内再現性について検討することである.対象は,健常成人22名(男性11名,女性11名)である.被検者の肢位は背臥位とした.センサーを足背の中足骨部に付属のマジックテープで固定した.そして,センサーが装着された固定用ベルトを,被検者の足底方向に位置し片膝立ち位となった検者の大腿部に巻き付けて固定した.測定は,各下肢に対して2回実施し,最大値を測定値として採用した.検者間再現性を検討するために,検者Aと検者Bの2名の理学療法士が等尺性足背屈筋力の測定を行った。また,検者内再現性を検討するために,検者Aが1回目の測定の数日後に,同一被検者に対して同一の測定を2回目として実施した.等尺性足背屈筋力値は,検者Aが17.25±3.44kg,検者Bが17.35±2.87kgであって,検者間級内相関係数は0.903と極めて良好であった.検者Aによる等尺性足背屈筋力値の1回目の値は17.25±3.44kg,2回目の値は17.84±2.73kgであって,検者内級内相関係数は0.872と良好であった.固定用ベルト付きHHDを用いた我々が考案した足背屈筋力の測定方法は,センサーの固定性が得られ,足背屈程度の筋力であれば高い再現性のもとで測定できることが示唆された.これにより,等尺性足背屈筋力を定量的に測定することができ,症例に対して有用な情報を即時に提供できるものと考える.