著者
小川 一仁 渡邊 直樹 田口 聡志 高橋 広雅 尾崎 祐介
出版者
関西大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2017-06-30

2017年度の研究実績については2点ある。1:各大学が実験参加者プールを構築すること研究グループで何度か打ち合わせを行い、実験参加者プールの構築と収集データの統一を図ることで合意した。関西大学と同志社大学についてはすでに実験参加者プールが完成している(関西大学)か、すでに構築を始めていた(同志社大学)。広島市立大学では研究分担社が過去に実験を実施した経験があるので、その時の経験を基に実験参加者プールの再構築に着手した。大阪産業大学はコンピュータ室の使用許可や、謝金の支払い方に関するルールの策定など実験実施環境の構築を終え、被験者プールの構築に着手した。これらは大学をまたいだ共通実験環境の構築の第一歩として必要である。2:複数の大学で共通して実施する実験の選定各大学で共通に実施する実験として、参加者募集など実験の実施が容易(1人で意思決定を行うタイプ)であり、なおかつ学問的価値も高いものとしてGuerci et al.(2017)のWeighted voting gameを利用することとした。現在、Guerci et al.(2017)の基本枠組みで実験を実施し、なおかつ多地点での実験実施による効果の違いを検討できる実験計画を選定中である。なお、実験参加者プールがすでに確立されている関西大学についてはGuerci et al.(2017)の基本枠組みに従った実験を17年度中に4セッション実施できた。さらに、Guerci et al.(2017)のデータも利用できることになった。
著者
鈴木 明宏 西平 直史 高橋 広雅 小川 一仁
出版者
山形大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

本研究では携帯電話を用いた簡易経済実験システム「Easy Economic Experiment System (E3)」を開発した。また、E3を用いた教育実験を講義に取り入れたときの教育効果の検証、及びE3を利用した経済実験と伝統的に行われてきた紙実験との実験結果の比較を行った。分析の結果、教育効果については教育実験に参加あるいは見学した学生の方が小テストの成績が通常形式の講義のみよりも有意に高いことが示された。また、E3を用いても紙を用いた経済実験と同様の実験結果が得られることが示された。