著者
高瀬 敬一郎 重藤 寛史 鎌田 崇嗣
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

胎生18日目、胎児頭蓋に冷却プローブで傷害を加え局所皮質異形性モデルを作製した。皮質異形成モデルは両側前頭葉にそれぞれ2カ所 (group A)、両側前頭葉にそれぞれ1カ所 (group B) を作成した。出生後28日齢 (P28) に皮質と海馬に電極を設置し、P35からP77まで脳波・ビデオ同時期記録を行ったところ、group Aの68.8%から自発てんかん発作を生じ、皮質ないし海馬からてんかん発作波を認めた。組織学的には、group A に皮質異形成が認められ、さらに免疫染色ではNMDA受容体、グルタミン酸トランスポーターが上昇しており、皮質異形性でのてんかん性興奮の増大が示唆された。