著者
加藤常員 小澤 一雅 高見 友幸
雑誌
情報処理学会研究報告人文科学とコンピュータ(CH)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.73(2002-CH-055), pp.9-16, 2002-07-26

地理情報は考古学にとって基盤をなす重要な情報である。古代遺跡の地理的分布の解明は考古学の重要な課題である。本稿では弥生時代の2種類の遺跡群を採り上げ、地理情報を活用した遺跡分布の解析について報告する。対象とした遺跡は、拠点集落遺跡と高地性集落遺跡である。両遺跡は同じ時代に同じ空間に存在したものであり、密接な関係であったと考えられる。本報告は淀川水系の両遺跡について2種類のネットワークの構成し、得られた情報をもとに関連深い遺跡の対を抽出し、地図上の円を描くことにより遺跡間の分布関係を明示することを試みる。円による表現は極めて簡潔であり、位置関係を端的に表す。示される結果は考古学の知見に相応した遺跡間の分布関係を得た。
著者
飯田 聡 甲斐 誠也 高見 友幸
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2013論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.91-96, 2013-09-27

摩訶大将棋は鎌倉時代に創案された大将棋のひとつである.我々の研究グループでは,古文書の記述に基づいた摩訶大将棋の復刻に取り組んでおり,駒の動きや成りのルールについては,ほぼ解明が終わっている.これまでの通説では,摩訶大将棋はその駒数の多さから考えて,実際には指されていなかっただろうとされていたが,そうではなく,実際には非常に面白い対局が実現する.ただ,初心者にとっては,ルールの煩雑さが問題となるため,我々は,対局支援ツールとしてのデジタル摩訶大将棋の開発にも取り組んできた.デジタル摩訶大将棋は,通常の対局モードの他,ネットワーク対局モード,ゲームAIと対局するモードがある.発表では,デジタル摩訶大将棋が持つ対局支援機能,棋譜の保存・再生機能,ゲームAIの機能について解説するとともに,対局を重ねてきたことで得られた摩訶大将棋の戦略についても言及する.
著者
濱口 健太 福井 俊介 狩野 淳 高見 友幸
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.37, no.17, pp.161-162, 2013-03-08

近年,マイクロコンピュータで制御できるLEDテープが開発されている.LEDテープはテープ形状を活かした3次元的な配置が可能であり,フルカラーで発色を制御できる.これにより従来の電飾としての展示用途だけではなく,インタラクション可能なメディアアート作品を制作可能となった.本研究ではマイクロコンピュータにCortex-M3を使用し,本研究で開発したActionScript3.0用ライブラリでプログラム記述をしている.LEDテープを用いたアミューズメントは,単に観賞するだけでなく,アプリと対話して楽しみ,またその様子を観賞するという新たなモデルが想定される.本研究は,このモデルのもとに数m〜10m規模の範囲で行うアミューズメントアプリケーションを制作した.
著者
植野 雅之 高見 友幸 和田 慎二郎 対馬 勝英
出版者
大阪電気通信大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

(1)対話的タスクを用いた実験の結果,心拍間隔の標準偏差やポアンカレプロット等の指標では安定した結果が得られるが,LFHFに対しては,ばらつきが大きくなる結果が得られた.(2)タスクの種別によって脳波成分の偏りが見られることがわかった.また,暗算などの内省的なタスクで負荷を変えると,脳波成分はほとんど変化しないが,対話的なタスクでは,負荷が大きくなると,δ波成分が小さくなり,他の成分は増大する傾向があるという結果を得た.さらにゲーム状況でも同様の傾向が見られるが,負荷過大状況では,β・γ波成分が著しく増大するなどの傾向が見られるということがわかった.