- 著者
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原 竜介
伊東 久夫
安田 茂雄
町田 南海男
磯部 公一
宇野 隆
高野 英行
幡野 和男
茂松 直之
久保 敦司
- 出版者
- Japanese Society for Therapeutic Radiology and Oncology
- 雑誌
- The Journal of JASTRO (ISSN:10409564)
- 巻号頁・発行日
- vol.11, no.2, pp.109-115, 1999-06-25 (Released:2011-07-11)
- 参考文献数
- 13
放射線治療を行った原発不明頸部リンパ節転移癌患者29例について検討した. N病期はNl: 1例, N2: 14例, N3: 14例で, 組織型は扁平上皮癌25例, 未分化癌4例であった. 11例は放射線と手術が併用され (RT+Ope群), 18例は放射線を主体に治療した (RT群). 頸部リンパ節への総線量は50-78Gyであった. 全体の5年生存率は40%となった. N病期別の5年生存率はN1-2b群61%, N2c-N3群22%となり, N1.2b群が有意に予後良好であった (p=0.003). 治療法ではRT群33%, Ope+RT群59%となり, Ope+RT群において有意に予後良好であった (p=0.004). N1-2b群とN2c-3群の累積局所制御率は, それぞれ73%, 34%となった (p=0.026) 治療法別の局所制御率では, Ope+RT群の76%に対し, RT群は36%となった (p=0.010). 経過中に原発巣が発現した症例は4例であった. 原発不明癌の頸部リンパ節転移では, 転移リンパ節の制御が生存率改善に必要で, 出来る限り転移リンパ節を切除する必要性が示唆された.